第12話 寝るのは逆効果?
(今までのあらすじ)
「 私は鈴木桃子。建築学部の建築工学科。19歳。父が小さい頃に病気で亡くなり、タイムマシンを作って過去へタイムスリップして、父を生き返らせることができないか考えている。」
第12話 寝るのは逆効果
父が亡くなり、母が新しい人とつきあい結婚しようとしている。私は次の日になっても気持ちの切り替えができずに、動けなくなってしまった。さいわい、今日は、休日だったので何もしなくても良い。今日はずっと1日寝ていることにしよう。嫌な事があっても寝れば、意外に次の日は気持ちの切り替えができるものだ。しかし、最近、嫌なことがあってそれを忘れようと寝るのは逆効果だという研究結果がアメリカのマサチューセッツ大学アマースト校の博士が発表したらしい。実験は106人の被験者を対象にして行われた。寝ると嫌な出来事の記憶保持、情動反応の維持する働きがあることがわかったようだ。
確かに、私は記録の保持するときは寝ると効果があると思って実践していた。大学入試の勉強の時も夜、寝る前にたくさん暗記して、朝、起きてすぐに復習して記憶を定着させていたのだ。確かに、寝るのは記憶の保持をする効果があるとは昔から思っていた。だから嫌な記憶を寝ると保持してしまうのは当たり前なのかもしれない。 でも、この研究結果を知っても今さら寝ても嫌なことを忘れられないとはすぐには思えない。だって、実際、寝たら嫌なことはわりと忘れているからだ。だいたい106人に実験したらしいけど、数が少ないんじゃないかと思った。そして、この18歳から30歳の人を対象にしたらしいけど、もっといろんな年齢の人に実験した方が良いんじゃないかと思ったのだった。自分が信用できない研究結果に無理矢理、文句を言ってこれは間違いだと思いたいだけなのかもしれない。もっと私は冷静になる必要があるようだ。
これを仮に信用したとして、じゃあ、嫌なことがあった時、どうすれば良いのか言ってほしいと私は思った。単純にずっと起きていれば良いのか。でもそれだと嫌な記憶をずっと考えてしまい、思考のジャグリングをしてしまう。何回も何回も思い出してしまい嫌な気分になるのだ。だから寝て少しでも考える時間を減らしたいのだ。でも、寝ると逆効果だと言われるとどうしようもないなと思ったのだった。
なんか母のことで嫌な気持ちになっていたが、私はこの研究結果にそんな訳ないじゃんとむかついて、違うことを考えたことで少し気分が楽になったようだ。
次の日からは大学に行くことができた。しかし、根本的に何かを解決した訳ではない。頭の中は、まだ、もやもやしていたが、次に進もうと少しずつ考えられるようになってきた。授業はさすがに、きいてはいるけど頭にはあんまり入ってきてない気がした。でも、授業をうけないよりは、ましだろう。しばらくは大学の授業は集中できなさそうだ。私は、どうすべきなのか考え、行動にうつそうと思ったのだった。
(続く)
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