神魔を穿つ

クロフ

第1章 0話

その日は、とてもよく晴れていました。

大勢の人があつまって、難しいことを話していました。

みんな私のことはほっておいて、あの子のことばかり。

私ははつまらなくなり、外に飛び出しました。

その時突然大きな音が鳴り、辺りが急に真っ暗になりました。

私は、なんでさっきまで晴れていたのに急に暗くなったんだろうと思い、空を見ました。

そこにあったのは絶対的な恐怖の形。

あの時の私はただ震えることしか出来ませんでした。

それが私の前に降りたとき、私は声を上げることすら叶わず、ただ涙が零れ落ち幼いながらに自分が死ぬことを理解してしまいました。

そんな私の前に突如一人の男の子が現れ、それに一撃。

矛先は完全に男の子に向き、私は死を逃れました。

そこからの記憶はありません。男の子がどうなったのかもわからない。

目を覚ましてから大人たちに聞いたら、「男の子なんていなかった、いたとしても小さな男の子だったらもう…」といいます。

私は沢山怒られました、たくさん泣きました。私が外に出なければあの人は死ななかった、私が強ければあの人は死ななかった。


だから私は強くなると決めた。強くなって皆を守れるようになると決めた。

もう誰も失わないようにと・・・


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神魔を穿つ クロフ @nek-ed

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