第二節 双黒
「それが今の、
「ああ。そういう父さんの
互いの
外見上、頭部を除いて差異は無かった。
「まさか次世代の
「父さんの
「久しぶりだからな。また戦えるとは思っていなかったのだろう」
「なら、全力で戦うとしよう。期待に応える為に」
「ああ、来い。全力で迎え撃つ」
2台の
次の瞬間――ゲルハルトの
「行くぞ!」
走りながら
一方、アルフレイドの
(父さん、カウンター戦術を取る気か? だが、その前に――)
アルフレイドが攻撃を受け止め、生じる隙を突いて手痛い反撃を食らわせるのだろうと、ゲルハルトは予想した。ならば一気呵成に仕留めるまでだ、と。
あと数歩で、必殺の間合い――そこまでゲルハルトの
アルフレイドは、ふ、と笑った。
「今だ――」
「ゲルハルト、下がって!」
「!?」
パトリツィアの指示で、ゲルハルトは咄嗟に
次の瞬間、胸部装甲にわずかな裂傷が生じた。
「ぐっ!?」
「浅いか」
ゲルハルトは体制を整えながら、アルフレイドの
「大丈夫、ゲルハルト!?」
「ああ……だが、ダメージを負ったな」
「ボクが直すよ」
パトリツィアが自身の能力を発揮し、
(今のは明らかに、父さんの攻撃だった……。だが、何をしたのかが見えない。それに、刀身の長さは同じくらいなはずなのに、間合いの外からわずかとはいえ、ダメージを与えてきた……何故だ?)
「ゲルハルト。今のが私の技の一つ、“
「閃刃……。どういう技だ?」
「剣技と
それだけで、ゲルハルトは察した。
機体を後退させながら、先ほどの攻撃を分析する。
(なるほど、
「そこまでか? ならば、私からも仕掛けよう」
攻守交替と言わんばかりに、アルフレイドの
「ゲルハルト、ボーッとしないで! 迎撃!」
パトリツィアからの指示で、ゲルハルトは自身の
「ほう、私達を狙い撃つつもりか?」
すぐさま意図を察したアルフレイドだが、防御の動きは見えない。
速度もそのままに、まっすぐ突っ込んでくる。
(あの攻撃……閃刃には、素早い振り抜きと、目に見えない程細い
ゲルハルトはその場で、ゆっくりと大剣を振った。
「何してんの、ゲルハルト!?」
「静かに!」
疑問に思うパトリツィアを制しながら、ゲルハルトは先ほどのアルフレイドの技の再現を試みる。
「当たれ……!」
大剣が輝くと同時に、全力で振るう。
果たして――
「そこまで再現するか。だが、惜しかったな。動きが緩慢だから意図が読めてしまったぞ」
まったくダメージの無いアルフレイドの
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