第26話 お給料管理2
私が実家暮らしの間は、それでもお互いに困らずに済んでいました。
けれど実家に嫌気がさしていた私は通えるにも関わらず、会社の寮に入ることにしたのです。
そのために今まで私のお給料口座を母が管理することを黙っていた私も、通帳をカードを渡してくれるように話しました。
それがあったので母は私が家を出ることを猛反対しました。
キーキー怒り出した母は捨て台詞のように「勝手に出ていけばいい。けれど二度と帰ってくるな!」
と感情的に言いました。
だからと言ってそれは家を出る、しかも二度と戻るなを承認しただけであって通帳もカードもこの時点で渡してくれていません。
私は怒鳴られ、二度と帰ってくるなと言われたにも関わらず、自分のお給料口座をまだ手に出来ていない状態だったのです。
それではさすがに生活が出来ません。
私が家を出ようと思った理由の一つには、親離れがしたいというのがありました。
一人っ子だからか、余計に人に言われるんです。
「親離れが出来ていないんだね」
と。私がこうやってお給料口座を自分で持てていない事も、私が親離れ出来ていなくて甘えているんだと言う人もいました。
そもそも私のお給料口座を最初から母が抑えていたのは
「今まで育ててやった分のお金を返済するまでは私が口座を管理しておくのが当たり前だろう。月に五万もお小遣いやるんだからありがたいと思え」
という話からです。
私としては、高い私立の高校に行かせてもらった事や貧乏でありながら食べるものに困らず生活させてもらえたことを出されると頭が上がらないし逆らえません。
私が親に甘えて、親離れ出来ていないから口座を管理してね、お・ね・が・い(ハート)としていたわけではありません。
だから意地みたいな気持ちがあったんでしょうね、何とかして家を出てやると。
確かに『あの事』があったから家が嫌だったのはあったし、母が嫌いなのもあった。
けれどお給料を抑えられている状態で、家を出ようと出来るほど私には行動力もハングリー精神も無かったのです。
ちなみに口座を会社に言って変更するという選択は出来ませんでした。
会社は入社時に作った指定の銀行のみしか取り扱わないという事だったので。
なので私は怒り狂った母を諫めながら、口座を取り戻し、家を穏便に出れるように交渉を開始することにしたのです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます