第13話むかしむかし
俺はあの場から逃げた。
いや、正確にはあの唯から逃げた。
読者のみんなには先に伝えておくが俺はいじめられていた。
じゃあ少し昔話しをしようか
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当時俺は中学2年。友達はほとんどいなかった。
毎日勉強してアニメ見て漫画読んで、まあインキャライフを堪能してたわけさ。
毎日学校にいくのが苦痛でしかなかった。
周りのはしゃいでる阿保共と一緒の空間にいるのがつらかった。
そんな時昔から聞いていたバンド”ギルティ。”のライブに初めて行った。
そこで俺はクラスの灰田唯と出会った。
クラスで一番といっていい程の人気者ですごくかわいい。
「あれ?たしか君は…なんとかふみ…ちゃん?クラス同じだよね??」
話しかけてきた。
「あ、ああ。ええとそっちは灰田さんだよね。」
俺は目をそらして応答する。
「うん!ふみちゃんもこのバンド好きなの?」
「そうだよ、ずっとファンなんだ。」
照れくさいな…。なんか。
「そうなんだ!実は私もで…。周りに好きな子いなかったから寂しくて。
これ運命かな?」
にひひと笑う彼女を見て一瞬で恋に落ちてしまった。
そこから毎回ギルティ。のライブがあるたびに二人で足を運んだ。
5回目のライブの時、俺は彼女に思いを告げた。
彼女は了承してくれた。そのときはもうやばかったなあ。うれしすぎて。
だけど一か月を過ぎた辺りから彼女は金銭を要求してくるようになった。
「私のこと好きなの?好きなら奢ってほしいなあ?♡」
毎月のお小遣いのほとんどを彼女につぎ込んだ。
奢りたくないけど、俺から告白したし…。
こんなことが3か月続き俺は
「悪い。もう別れたい。お金はこれ以上払えない」
そうはっきりと告げた。
しかし最悪なのはそこからだった。
次の日の学校からひどいイジメにあった。
机がなくなったり椅子に画びょうが貼ってあったり。
精神的に辛くなった俺は親に相談して隣の県に引っ越したってわけ。
~~~
「あー胸糞悪い。死ね。あのくそ女。何がまだ好きだよ。」
そう言って俺は目を瞑り眠った。
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