第9話 7歳 10月32日の朝 命名:ヤマト
「ふわあ」
目が覚めた。雪隠に行かなきゃ。
うるせえ! 鼻がもげるって毎回何度も言わなくていいんだよ!
今は手を洗ってるんだぞ。そんな時までえんえんとそっちの世界のトイレの話を聞かされてみろ、怒るに決まってんだろ。わかんねえのか? 次に顔を洗うんだぞ、なんでうんこの話をするんだよ。気持ち悪いだろうが。
よし決めた。お前に名前を付けてやる。「僕」では変だし、俺のためにも色々と割り切るために名前をつけてもう別人として扱う。前世の記憶がどうとか知らん。どうせ人には魂がふたつあるんだ、そのひとつはお前だと思うことにするよ。え、それは初めて聞いたって? 知らんよ。
じゃあ、お前は「日本」な。え、いや? なんで? ああ、まあ国の名前と人の名前は一緒じゃねえのは普通か。うーん、そうだな。自分でも決めたい? まあ、いいぞ。ほう「ヤマト」か。へー、日本の別名で人名でもあるのか。まあお前がそれでいいならそれでいい。俺がノックスで、これからはお前がヤマトな。
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