Ⅰ. ひねくれピエロと小さい箱庭

高校1年生。何となく受けてたまたま合格したから決めただけの学校に楽しみなんてなかった。メンバーなんて中学の時とそんなに変わらないし、漫画とかドラマみたいな青春が出来るとも思ってなかった。だから、僕は昔と変わらずに波風立てないように、陽キャと陰キャのちょうど中間でその場の空気に合わせてやり過ごそうと思ってたんだ。学校なんてその場独自のルールだけで生徒1人の生活くらい簡単に変えられる。『出た杭は打たれる』ってやつだ。そういうやつを今まで何度も見てきたからそんな目に遭うのはまっぴらごめんだ。それに加えて僕は今まで幾度となく人に裏切られてきた。相談にのってあげたりして助けてあげたりしてたのに自分に都合が悪くなるとすぐ切り捨てる。だから僕は何事にも拘らないでいようと思っていた。人を自分に近寄らせたくもない。自分のことを知られてどう思われるのかなんて考えたら恐ろしいだろう?程よい距離感くらいがちょうどいいんだ。そんな感じで僕は入学式の時点で自分の在り方を決めていた。

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あの時、君は @koi_koi

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