死の砂漠マーレ地区防衛戦

@SUM82a1

第1話 戦闘準備

ザフト地区からマーレ地区へ移動中のカーゴヘリ内、極東重工第一小隊の面々が静かに現地に到着するのを待つ。

隊長のSUが立ち上がりブリーフィングを始める。

「お前ら!!今日の敵勢力は死の砂漠外周部にて発見された!!敵の装備は装甲付きトラックが先駆けとして数十台確認された!!後続に小型の飛行艇数十台!!更に超大型の移動要塞に似た乗り物が確認された!!」

それを聞いた隊員に緊張が走る。

「今回は長期戦だ!!幸い後方に支援してくれる奴らがいるからお前らは目の前の敵に集中出来る!!後方で天使教団のカルマって言う神父がいる、メディック全員は神父と共に行動して負傷者の治療にあたれ!一応そのカルマの娘でアゲハとクロハって言う子がいる!メカニックはスパナ!お前がその二人と行動だ!マッドとレンチは前線での工作を主にやってもらう!良いか!!」

「「「「了解!!」」」」

「その他は現地到着後一度飯と装備の点検だ!不調だったりしたらさっきの二人娘に頼んでおけ!装備点検完了後マッドとレンチは対大型要塞に向けて手持ちの地雷を使ってチェーンマインを作っておけ!!」

「「了解!!」」

副隊長のウィングがパイロットより報告を受けてSUに伝える。

「隊長!そろそろマーレ地区のランデブーポイントに到着します!」

「分かった!聞いてたなお前ら!到着したらすぐ行動に移れ!」

「「「「「「了解!!!」」」」」

------

-----

---

--


「カルマ!こっちにお代わりくれ!」「こっちもだ!」「すまん!水あるか!?」

到着後隊員が飯を大急ぎでかっくらっていた。

「ほらおかわりだ!足りねえ奴いたら言ってくれ!水はそこのタンクだ!」

大声で叫び、忙しく隊員の食事を作っているカルマ。額には汗が滴っており、物凄く大変なのが伺える。

「この間命を救って貰って感謝はしてるがこんなに食う奴等だとは思わなかったぜ!おかげで負傷したリハビリ代わりにはなるがよ!アゲハ!クロハ!点検はどうだ!?」

「もうすぐ終わるよー!」「あ、あと少し...」

「よし!カルマ終わったよ!あ、隊長さんのスーツも直しておきましたよ!」

「お、そうか。助かる」

「これくらいでしたら全然大丈夫ですよ!」

「いい腕だな、うちのメカニック共も羨む位の腕だ。カルマが羨ましいぜ」

「そう言えば隊長さん達は対空兵器なんかはあるか?」

「いや、無い。もしあれば助かるがどうだ?」

「なら丁度銃座ならあるからよ、後で届けに行く。ついでに迫撃砲も数台あるから持ってけ」

「何から何まですまねえなカルマ」

「あ、隊長さんよ。少し話があるんだがいいかい?」

「どうした?」

そう言って少し離れた所まで移動する。

「うちのクロハの事なんだがな、隊長さんの方で引き取ってくれたりしてくれねえか?」

「なんでまた?」

「クロハは俺が引き取ってからあまり外の事を知らねえし、何より隊長さん達の環境ならアゲハの腕を超えられるかも知れねえからよ」

「うちとしては優秀なメカニックが来るってのは有り難いが良いのか?」

「あぁ、幸いクロハは隊長さん達には興味があるし、懐いているからな。隊長さん達になら任せても良いと思ってな」

「そうか...。そう言う事なら引き受けよう」

「有難うな...」

「だったら尚更今回の戦闘では生き残らなきゃな...」

「今回はうちでまだ色々手伝いして貰うからまだ預かるが、うちの娘達を泣かせる様な真似はするんじゃねえぞ」

「あぁ、女子供を泣かせる趣味は無えさ。絶対生き残らねえとな...」

「隊長!全隊員準備完了しました!いつでも出発出来ます!」

「おう!お前ら出発するぞ!今回の作戦では脱落者は絶対に許さん!!絶対にだ!!違反者は罰を与えるから覚悟しておけ!!」

「「「了解!!!」」」

「HQ!これより作戦行動に移る!」

《此方HQ、了解致しました。今作戦ポイントまでルートを送りますので移動して下さい》

「隊長さん、後ろは任せろ。俺が命をかけても守ってやるからよ」

「あぁ、任せたぜ。カルマ。鉄鬼衆第一小隊!出発だ!!!」

-----

----

---

--


暑く、砂埃が激しい死の砂漠。

全隊員が周囲を警戒しながら事前の仕込みを済ませる為行動している。

マッド達がチェーンマインを地面に埋め、サイト達が長距離射撃の為のポイントをセット、その他隊員は各自装備の点検をしている。

各員の準備が完了し、各員作戦行動開始可能状態になった所で戦闘が始まる報告が入った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る