僕の普通の日常が終わった

まつぼっくり

外は寒い、人は温かい。

普通とは何か?と考えたことはないだろうか。

辞書で調べると特に変わっていないこと。ごくありふれたものであること。などということが書かれている。

そうこの僕はごぐごくありふれた高校三年生なのだ。これまで、大きな病気にかかることもなく、学校で問題を起こしたりもせず、普通に生きてきた。

そんな僕柊智也も高校3年生つまりは受験生だ。

そして、今日は大学受験当日なのである。



空からは白い粒がさらさらと降ってきて、口からは白い息がでる。あたり一面に雪が積もっている。

そんな雪の中志望校の大学に試験を受けるために歩いていた。そこで不意に背後から話しかけられた。

「ねー、君これ落としたよ!」彼女の手には1枚の紙を持っていた。

そうそれは大学の受験票だ。受験に1番必要なものだ。

どうやら、リュックサックの外のポケットが空いていて、落ちたらしい。。

何やってんだよ僕は。「ありがとう、助かったよ。」そう僕は返事した。

「柊くんも高度先端大学を受けるの?」

ああ、受験票を拾ったときに名前と大学を確認していたのかと頭の中で考えつつ、返事した。「そうだよ。」

「そーなんだ。私の名前は橘かえで、よろしくね! お互い合格できるといいね!バイバイー」といって走って行ってしまった。とても元気な女の子だった。

そして僕はその背中にむかって、感謝の気持ちを込めてお辞儀したのだった。

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