第24話 優しい兄

週明けの月曜日の昼休み。


カフェテリアで井関と湯浅がいつも通り弁当を広げて食事を楽しんでいる。


カフェテリアは生徒たちの憩いの場でもあり、出入口のすぐ右に自動販売機がずらりと並び、左奥に学食を作るための厨房スペースが設けられている。


また、イートインスペースが総勢150名は軽く収容できそうな広さを有し、テーブルと椅子が綺麗に配置されている。


 井関は持ち込んだ弁当をつついている。湯浅も学食で購入したカレーライスをパクついている。


何気ない会話をしていたところに、クラスメイトの津田銀仁が声を掛けてきた。


色黒で背が高くスポーティーな印象だが、つぶらな瞳があり、可愛らしい印象も兼ね備えている。


体格も肩回りがガッチリしており、制服の上からも筋肉質な印象が見て取れる。


また、起動させた状態のノートパソコンを左手に、弁当を右手に颯爽と井関と湯浅の間の席に座る。


「おお井関。調べ物終わったぜ」


風貌からは想像のつかないほど高い声で津田がつぶやく。


津田はノートパソコンを2人に見えるように画面を差し出した。


 井関は水筒の中の麦茶を口に運びながら、嬉々とした表情で津田を受け入れる。


「ありがとう津田。ちょっと今教えてくれる?」


「おう、いいぜ」


津田は紙芝居のおじさんのように、ノートパソコンの画面を操作していく。


湯浅もまたカレーライスをすくう手を止め、興味深そうに画面をのぞき込む。


津田が読み込んだ画面はモノクロの新聞記事の画面であった。


「1ヶ月前の記事だな」


画面に写真として表示されたのは、1ヶ月前の大宮新聞の記事であった。


そこには、ロスト・チャイルド現象に遭遇し、一時行方不明となったが、無事に生還したという学生の記事が掲載されていた。


「すごい、よくこんな記事発見できたね」


井関もまた興味津々に画面をのぞきこむ。


井関も湯浅も椅子を跳ね飛ばすように身を乗り出して、画面内の新聞記事を見つめている。


「まあね、適当にサーフィンしてただけなんだけどさ。ちなみにこの子さ、東京の子なんだって」


「東京?」


「そう、で、しかも俺の友達の友達だから。もしかしたら武蔵大宮に呼べるかもしれないんだ」


津田がニュース記事の画像をタップする。


 映し出された画像は、1人のすまし顔の太った少年だった。


ゆったりとした学生服に身を包み、だるんだるんに肥えた体をシャキッと伸ばしている。


お世辞にも清潔感があるとは言えない。


「真面目そうな子ね」


井関が真顔になってつぶやく。


「彼も一時不登校になっていたんだけど、ある日突然、自宅の自室内で失踪。そして、1か月間音信不通になったところで、これまたある日突然、ボロボロの格好で帰宅したんだって。しばらく学校を休んでいたけど、夏休み以降に復帰したんだ」


津田は両手を枕にして、後頭部を支える。ギギイと椅子が軋む。


「なるほど、それ以降は日常生活に支障がない状態なんだ?」


「らしいね。変わらず友達は多くないらしいけど、通常通り登校はできているらしいから」


「そうなんだ、ぜひ話を聞いてみたい」


井関はグッと拳を握り締める。


これで、兄さんへの手掛かりが見つかるかもしれない。


湯浅は井関の燃え盛らんばかりの瞳をじっと見つめる。


「ありがとう津田。この人と連絡取れることになったら教えて」


「おーけー。ちなみにこいつの名前は渡邉って言うんだ。都合ついたら連絡する」


津田はテキパキとPCをケースにしまいこむ。


「津田も一緒にご飯食べようよー」


湯浅がのんびりとした声を出す。右手をゆっくりヒラヒラと手招きをする。


「お、俺もいいの?」


津田は井関を振り返る。


井関はこくりと元気良くうなずく。


津田も嬉しそうに顔を赤らめて席にしっかりと腰掛け直した。


井関は嬉々とした表情で弁当をつつく。


湯浅は再びカレーライスをスプーンですくっていく。


津田もまた持参した弁当の紐を解いて箸を握った。


「よかったね聡美。これでお兄さんへの手掛かりが手に入るかもねー」


湯浅が嬉しそうに微笑む。


井関もまた満面の笑みで答える。


「そうだね。ありがたいよ津田。アンタの情報網凄すぎ」


その言葉に津田は箸を止めて顔を赤らめた。


「そうか?根気強くネットで調べたらでてきただけだし。大した事してないぞ俺は」


その様子を見て、湯浅はクスクスと笑う。


湯浅は気づいているのだ。


津田は井関に惚れていると。


残念ながら井関に津田に対しての恋愛感情は無い様子だが、津田を応援する気持ちが大きい。


井関は実際モテるが、気が強いイメージが先行してしまっているため、その部分で損していることがある。


 津田はリズミカルにおかずを口の中に運んでいく。


照れ隠しだろう。


湯浅は再びクスクスと笑った。


「なーに裕子?そんなにニヤニヤして?」


井関もご飯を口に運びながら湯浅に尋ねる。


「んー?純粋って良くも悪くも罪だなあって」


「はあ?」


井関が苦笑いする。


湯浅がカレーライスを食べ切り、立ち上がる。


「さあーて、校舎裏で一服してくるね」


湯浅がそそくさとカフェテリアの食器返却口へと向かう。


食器返却を済ませて大急ぎでカフェテリアの出入口を飛び出していく。


「ああ、煙草か」


津田が言った。


井関がぶすっとした表情で言う。


「そう、まだ止めないのよ裕子。この間、禁煙するって言ってたのに。2日しか我慢できなかったみたい」


「ハハ。湯浅らしいなあ」


井関も弁当を食べ終えてケースにしまい込む。


そして、先程津田から入手した情報をピンク色のメモ帳にしっかりとメモしていく。


可愛らしいキャラクターのボールペンがカタカタと揺れている。


「井関って本当マメだよね。そんな風にちゃんとメモしてさ」


「そう?普通でしょ?」


井関は顔を上げることなく、メモ帳に視線を落としている。


途中、何度かボールペンを赤い唇に当てて思案していたが、すぐにまたボールペンを走らせる。


津田は井関の真剣な時の真顔とふざけている時の笑顔とのギャップが好きであった。


思わず、井関の集中している横顔にしばし見惚れる。


と、井関が息をついたところで津田に視線を向ける。


ジッと見つめる津田にびっくりする。


「ど、どうしたの?」


「ん、ああ。いや。集中してるなあって思ってよ」


「もーう、早くご飯食べちゃいなさいよ」


井関はやや恥ずかしそうな顔を見せて、手帳をパタンと閉じた。


「へいへい」


津田は再び箸を稼働させる。


ご飯を流し込むように突っ込むと、弁当を仕舞い始めた。


「ごちそーさん」


ここでようやく、リフレッシュした表情の湯浅がパタパタと戻ってきた。


「おお、食べ終わったー?」


のんびりとした口調で湯浅が言う。


「うん、もうちょい休んだら行こうか。次、移動教室でしょ」


井関がうなずく。


「そういえばこの間チラッと話したと思うけど」


津田が口を開く。


「ロスト・チャイルド現象の対策委員会ってのが近々始動するらしい」


「ああ、この間言ってたやつねー」


湯浅が思い出したように宙を向いてうなずく。


「関係者の話だと、挙手制で参加できる生徒は積極的に参加させるんだって。教育委員会からもオブザーバー参加があるらしいから、最新の情報が手に入るから参加するといいかも」


「でも放課後に活動するんでしょ?リスクあるし、個人プレイはできないよね?」


井関が怪訝な顔をする。


「個人プレイじゃないだろうなあ。おそらく全校生徒の統制や新ルール設置とかがメインだから、個人的にあれこれ調査したりするのとは違うだろうなあ」


「んー価値あるかなあ」


井関が腕を組んで仏頂面をつくって考え込む。


「あとは他にロスト・チャイルド現象の被害者の友人たちも参加するだろうから、そういった人たちの人脈づくりにはなるかな」


「うーん、考えとく」


井関は腕組を解いた。


湯浅は考えた。


おそらく津田は井関との時間を増やしたいがためにロスト・チャイルド現象の対策委員会に引き込もうとしているのではないかと。


深読みし過ぎかもしれないがそのように感じる。


「そろそろ行こうよー」


湯浅が立ち上がった。


もうすぐで予鈴が鳴る。


移動教室のために3人は急いで教室へと戻っていった。






井関は幼い頃から兄のことが大好きであった。


優しくて力持ち。


さらに、笑うとくしゃっとなるのが好きであった。


小学生の頃から厳格な父親の影響で文武両道。


特に父親から野球を教わりつつ、クラブチームにも所属。


レギュラークラスとまでいかないものの、いつも真剣な表情で白球を追いかけていた。


勉強も運動も卒なくこなす兄に憧れと尊敬を抱いていた。


兄は何度でも「進学校に入って、しかも甲子園に行くんだ」と言って聞かなかった。


井関もまた、バレーボールと出会い、中学時代は勉強とバレーボールに打ち込んだ。


兄は面倒見が良かった。


さらに、気が優しくて、他人の言うことは何でも受け入れてしまうくらいのお人好し。


井関は何か困っていることがあれば、すぐに兄に相談していた。


兄は懸命に妹の悩みに対して解決まで導いてくれた。


しかし、その性格に付け入ろうとする人間が、兄が高校生になってから現れたのだろう。


高校時代に入ってからはそんな生活が一気に暗転した。


ひどい時にはボコボコに顔を殴打された状態で帰宅し、家族を仰天させた。


家族には内緒だったようだが、金を無心されて渡していたこともあったらしい。


そんな身も心もボロボロにされながらも、兄は自分のポリシーを改めなかった。


「この世に悪い人なんていないんだよ。ただ、自分をわかってほしくて悪いことをしたいだけ」


兄はボコボコに膨れ上がった顔で、妹にそう説き続けて聞かなかった。


 兄は見る見るうちに痩せ細っていった。ストレスで10円ハゲも作った。


そして、気が付いたら学校に行きたがらなくなり、次第に病欠を理由に休むようになった。


それからは不登校になるまで時間を要することなかった。


 最初のうちは家族とも一緒に食事を摂ったりするなどし、家族にも心を開いていたが、徐々に家族にも口答えや罵声を浴びせるようになってしまった。


覚えているのが、学校から帰宅した井関が、騒々しい家の中に異変を感じたことがあった。


リビングルームの扉を開けた途端、


目に飛び込んできたのは、ひざまずいた母親に暴行を加えている兄の姿であった。


井関にとってそれ以上に衝撃を受けた出来事は今までになかった。


あの優しい兄が、母をタコ殴りにしている。


井関はとても声を掛けることができず、扉のところで硬直してしまった。


それから兄を見る目が変わってしまったような気がする。


今まで大好きだった優しくて頼りがいのある兄のイメージから一転して、井関の最も嫌いな自己中心的で暴力を振るう最低な男になってしまった。


そして、恐怖心で何もできない自分を責めた。


 だが、次第にそれもなくなってしまった。


兄は自室にこもりっぱなしになり、よほどのことがない限り出てくることがなくなってしまった。


 時折、母がよろめきながら食事を部屋に届ける際に、まるで強盗でもするかのように力ずくで食事を載せたトレイを奪い取る。


もしくは、トイレで用を足す際にだけその姿を現す。


それ以外は全く家族の前にすら姿を現さなくなってしまった。


 井関は迷っていた。


こんなかっこ悪い兄を見るのは初めてであった。


恐怖と嫌悪が井関の心にブレーキを掛ける。


それでも、今の兄には行いを正して欲しい。


すぐにでも高校へ復帰してほしかったが、徐々にでもいい。


昔の優しい兄に戻って欲しい。井関は毎日帰宅が憂鬱であった。


そんな中、出会った1人の少女こそが彼女の後の大親友となる湯浅裕子であった。


湯浅はどちらかというと素行の悪い一匹狼の生徒であった。


自分とは全く価値観が違う、逆サイドの人種だったに違いない。


何か打ち込むものもなく、人生はこんなもんと悟っているような態度でコソコソ教師に隠れて煙草を吸っている。


井関には理解できない人種だった。


ただ、今の自分の兄の境遇、つまりは自分の兄が自分にとって理解できない人種になってしまった境遇を考えた際に、それについて無性に知りたくなった。


一方で、湯浅は井関に対して特に嫌悪感を抱いてはいなかった。


可愛らしくて情熱的な同じクラスの美少女が眩しく映っていた。


自分とは違い、充実した生活を送っていて、とても羨ましかった。


怠惰な自分を変えたいと思っていた湯浅だったが、何から取り組めば良いのか全くわからない。


しかし、彼女を見ていて思うのが、やはり何か1つ打ち込める何かが必要なのだなと湯浅なりに理解できるようになった。


2人が確実に接近したと言えるのが、授業でのグループワークのことであった。


普段ならばろくに協力もせず、放棄してしまう湯浅であったが、グループワークの仲間がたまたま井関になった。


井関は最初、自分1人で何もかもやらなければいけないのだろうなと考えていたのだが、意外と湯浅も意欲的に参加して意見を出してくれた。


井関は内心驚いていた。


この子は的を射た指摘をしてくる。


普段、勉学に一生懸命に取り組んでいないはずの湯浅がここまでできることに驚いた。


その時間を通して徐々に2人の距離は縮まっていった。


井関から悩みも打ち明けるようになったし、湯浅もまたどうすればそこまで1つの物事に打ち込めるのか尋ねてきたりした。


 井関はもちろん兄のことも湯浅に相談した。


湯浅も真剣になって考えてくれた。


そこで、湯浅から一度兄にビシッと言ってあげるのはどうかという意見が出た。


気持ちを込めた妹の言葉を浴びせれば、堕落した兄でも少しは響くのではなかろうか。


湯浅もまた自身にビシッと言ってくれる存在が欲しかった。


また、気持ちの良いくらいビシッと言ってくれる井関に惹かれていったのも事実だった。


普段強気の井関が、何故兄を前にしてそこまで弱気になってしまうのか、理解できなかった。


 背中を押された気持ちの井関はある日、その案に乗った。


もう我慢の限界だった。優しい兄を思い浮かべながら、兄の籠もった部屋へと向かう。


扉越しにパソコンの画面を叩き、時折、笑い声が響く。


井関の心臓はトランポリンのごとく飛び跳ねていた。


どうしよう。あの大好きな兄に怒鳴られるのではないか。


それがとてつもなく怖かった。


しかし、ここまで来てしまったからにはやるしかない。


もう我慢の限界だ。


 井関は扉を力強く叩いた。


「兄さんもうお願いだから、こんなことやめて」


扉を半ば強引に開ける井関。


そして、扉を開け放った瞬間、井関は思わず鼻をつまんだ。


鼻をもぎ取らんばかりの腐敗臭が井関を襲った。


鼻腔をこれでもかと言わんばかりに突きまくる腐卵臭。


そして、目の前にいたのが暗闇でパソコン画面のブルーライトだけを浴びながら、パソコン画面にくぎ付けになっている巨体。


ボサボサでパサついた髪の毛は腰まで伸び放題。


そして、暗闇でも黄ばんでいることが伝わる不潔な白い半袖シャツ。


そして、振り返って久々に拝んだ兄の顔を見て、井関はすっかり言葉を失った。


何日も風呂に入らず脂ぎった顔はすっかり肌がボロボロ。


血走った両目。


口元はパクついていたポテトチップスのかすにまみれている。


そして、下水のような臭いがいよいよ井関の鼻腔を追い詰めるように突いてきた。


しかし、怯むわけにはいかなかった。


やや目の前の想像だにしない恐ろしい兄の変貌ぶりに呆気に取られていた井関ではあったが、まだまだ内に秘めている闘志を剥き出しにして、目の前の巨体に向かって叫んだ。


「兄さん、本当にいい加減にしてよ」


井関は鼻をつまみながら、うろたえを隠しながら叫んだ。


兄は血走った両目をしかめて、井関を睨みつけている。


元々体型は良かったが、ここまで重圧を感じるほどの体型ではなかったはずだ。


おそらく食っちゃ寝の生活を繰り返した挙句、このようなクリーチャーのような巨体が出来上がってしまったのだろう。


まるで、得体のしれないモンスターを相手に対峙しているかのようだ。


井関も負けじと睨み返す。


これも、兄のため。


兄がまたあの頃の優しくて力持ちの兄に戻ってくれたら、それでいいのだから。


「さ、聡美」


巨体から発せられる地を這うかのような低い声。


届いたか?井関は思わず目を力強く閉じた。


ともかく、目を覚まして兄さん。昔の優しい兄さんに戻って。


井関は心の中で強く念じた。


 しかし、想いは届くことはなかった。


 次の瞬間、井関は頭に衝撃を受けた。


そのまま、背中を廊下の壁に強打した。


一瞬、何が起きたのかわからなかった。


気が付けば、廊下に寝そべった状態だった。


どうやら、兄に手をあげられたようだった。


 ピシャン。


目の前の扉が突如、力強く閉じたのを井関は見逃さなかった。


強打した背中が熱い。


そして、殴打された前頭部がじわじわとした衝撃を飲み込めずにいる。


 まるで、心の扉を閉ざしたかのような、目の前の兄の部屋の扉。


 井関はゆっくりと立ち上がった。


目には熱いものが込み上げていた。


悔しかった。


兄の変貌ぶり。


恐怖。


体と心の痛み。


虚しさ。


全てが井関の心に襲い掛かってきて、耐えることができなかった。


自分はこんなに無力だったのか。


いや、それとも兄が変わり過ぎてしまったのか。


何が悪かったのか。


頭の中にいろいろな感情と疑問が湧き出ては溢れる。


いつの間にか頬を伝う熱い涙。その日、井関は泣き明かしてろくに睡眠を取ることができなかった。


「この世に悪い人なんていないんだよ。ただ、自分をわかってほしくて悪いことをしたいだけ」


私は、兄のことをわかってあげられていないんだと。


井関は兄の残した言葉が脳内を駆け巡っていた。


 そして、その日から1週間と経たないうちに運命の日を迎えることとなった。


その日も、いつものように母がよろめきながら兄の食事を部屋に届けた時だった。


扉を力なく叩く母。


しかし、応答が全くない。


「置いとけ」や「おう」みたいな反応があるはずなのだが、今日に関しては何も反応がない。


扉の奥で、物をどかしながらゴソゴソと蠢く音すら全くしない。


 不審に思った母が、おそるおそる扉を開けてみる。


扉がゆっくりと開け放たれた。


パソコンの画面は真っ暗。


カーテンがやや開け放たれた状態になっている。


無人のベッドも掛布団が暴かれた状態。


その日から兄はいなくなった。

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