第2話 ある夏の日の出来事
すみれ、29歳の夏
週3回、バーなどでピアノを演奏している。ピアニストとしては、すごく腕はあるけど、ピアノの演奏だけでは、食べていくのは、少し難しい。
アルバイトなどもしており、容赦も悪くなく、普通にしていればモテるけど、音楽で食べていきたいとかで、恋愛とかはあまり興味がない。
歌も歌いたいけど、歌うのには、少し自信がないとかでいて、モヤモヤしている。
ピアノの演奏では、自分の世界観に入り、上手に弾ける。聞いてくれる人もいて、ファンもいるが、ピアノの演奏は、バーだけでいた。
バーでピアノ演奏は、もう5年ほどしており、マスターとも親しい関係。
いつもの通り、バーでピアノを演奏していた。バーのマスターに大事な話があるとか呼ばれる。すみれは、てっきり演奏してくれる場所をもっと紹介してくれると思い向かった。
マスターからは、バーの売り上げが、良くなくてギャラを毎回払うのが厳しいから、
今月で契約終了と告げられてしまう。
他でやっていたアルバイトも、シフトの方、週40時間ほど入って欲しいと言われ、
すみれは、「難しいです」と伝えたら、
フルタイムで入ってくる人で現場を回していきたいということで、打ち切りになってしまう。
すみか、29歳の夏
WEBデザイナーとして、独立して、1人で作業してたり、クライアントを獲得できるようにも少しずつなってきた。案件も少しずつ増えてきているけど、それだけでは厳しく悩んでいた。展覧会に出す費用も実費とかで、経費も多くかかり、派遣などをしないと食べていけなく、派遣の仕事などもしている。
ある日、普通に派遣先に行ったら、派遣先から、直接雇用で現場を回していきたいということで、派遣切りをされてしまう。すみか「・・・」言葉を失う。
すみか、すみれの夏は、突然の予期せぬことが、起こった夏の出来事だった。
すみかもすみれもポジティブに考え、日本での仕事もなくなったしと思い、海外に行こうと決めることにした。
この時は、同じ日本にいても、住んでいる場所も、接点もなく、知り合いでもなかった。ただ、頭の中では、同じことを考えていた。
すみれは、以前、カナダのワーキングホリデーの経験があり、なんとなくの手順がわかっていた。次行くなら、イギリスかオーストラリアなどで悩んでいた。
ある日、手に取った雑誌で、フランス・パリを特集している雑誌があり、お洒落と思い、フランス・パリってお洒落だなとか思い、芸術の都でもあるし、パリに行こうと決めた。
すみかも、マルタ留学経験があり、海外行くなら、ヨーロッパ行くかで、悩んでいた。
ワーキングホリデーで行くか、観光で行くか悩み、下調べをしていた。ワーキングホリデーで行けるのは、イギリスかアイルランドかフランスかドイツなどが候補で上がってきた。
ある日、電車に乗っていたら、広告に目に入り、それがフランス・パリだった。フランス・パリってお洒落だなとか思い、パリに行こうと決めた。
すみかもすみれもパリに行こうと決めたのは、29歳の8月15日の日だった。20代最後の年で新たな挑戦をすると決めた日でもあった。
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