第58話 2人3脚の練習



放課後、僕は一度家に戻り真紀の家に向かった。

インターホンを押して少し待つと真紀が家から出てきた。

そして真紀の部屋に通された。


「今、飲み物持ってくるね。座ってまってて。そのタンスの一番上には下着が入っているからね。なくなっても気がつかないけどあまり沢山は困るかな」


真紀は部屋を出て行った。

部屋で待つのにタンスの情報なんて必要ないんだが。

とりあえずタンスの一番上を開けてみた。

白や黒、ピンクに青。

色々な色の下着がきれいに整頓されて入っている。

一つ一つを広げて確認しようとも思ったが、紳士な僕は眺めるだけにしておいた。


真紀はオレンジジュースを持って戻ってきた。


「欲しい下着あった?」

「どれもセクシーで真紀に似合いそうだよ」


頓珍漢な会話をしながら座って飲み物を頂く。


「ところで真紀さんや。2人3脚の練習は部屋で出来るのかい?」


普通はグランドで練習するものだろう。

この部屋でできる練習はなんだ?室内を周回か?


「2人3脚はコンビの息がピッタリとあわなければ結果が出せません。なのでこれから体育祭までなるべく密着して過ごします。常に体が触れている状態で過ごします」


なるほど。確かに密着して生活をすればいやでも息はあうだろう。

真紀は頭がいいな。

密着はどうやってやるんだ?


「密着ってどうするの?足を縛って過ごすの?」

「普段から縛りあって過ごせば慣れるでしょ。ずっとは無理でも2人でいるときは足を縛って過ごそう。腰とかも縛ったほうがいいかな」


真紀はなんて真摯に競技に向かいあっているんだ。僕は感銘を受けた。

真紀の隣にすわって体を密着させる。


「こんな感じだよね。後はひもで結べばOKだよね」


真紀はうんうんと頷いた。

真紀に密着していると女の子の甘い香りにやられそうになる。

そのでかい魔乳がTシャツの下から自己主張して僕にアピールしている。

触れてみなと僕に言っているようだ。

その魔乳の頂にある小さなサクランボの自己主張がすばらしい。

ねぇ、下着付けてないよね?

けしからん。


「なに~?真尋くんは何処見てるのかな~?」


魔乳をガン見してる僕に真紀は耳元で囁いてくる。


「でかい乳を見てただけ。別に触りたいとか思ってないし。下から持ち上げてどの位の重さかなんて気にならないし」

「気になる?気になっちゃう?触りたいの?」

「別に触りたくないし。おっぱいとか赤ちゃんが吸ってればいいし」

「え~、男女の営みには必要じゃないのかな?」

「少し位なら触ったり、吸ったりしてもいい。でも今日はしない。何故なら僕は紳士だから」

「ふ~ん。そうなんだ。ま、触りたければ言ってね。減るもんじゃないから真尋くんなら触ってもいいよ」

「触りたいです!」

「即答だね」


即答だ。そんなもん触りたいに決まってる。

真紀は僕の手を取り、自分の乳の上に僕の手を置いた。

手のひらを全体を使って下から持ち上げる。

そして、たぷんたぷんと揺らしてみる。


「柔らかいでしょ?」

「とても」

「たぷんたぷんしてる?」

「たぷんたぷんしてます」

「強く握ってみたい?」

「手がおっぱいに埋もれそうだ」


次は円を描くように全体を撫でてみる。

いい。とてもいい。ベリーグッド!

手のひら全体で柔らかさと張りを楽しむ。

そして柔らかいはずの乳にかたい部分を感じる。

それはもうこりっこりだ。


「それ以上しちゃうと取り返しがつかなくなるよ?いいの?」


いいかもしれない。

誰だってそう思うだろう。僕もそう思った。



でも童貞を捨てる時は今ではない。

一生に一度の童貞様をあげるのはたぶん真紀じゃない。

一瞬頭の中に童貞様を貰えずに残念そうにしている由香の顔が浮かんだのだ。

いつも僕の面倒を見てくれるあいつにあげたいと思った。


「僕は基本的にいつでもOKだけど、童貞捨てるのはやめとく」


そう。

真紀は残念だなーと言いながらもニコニコとしている。

断られたのにどうしてニコニコしているんだ?

僕はエロい男じゃないと思われているのかもしれない。

うん、僕はエロくないし。

勃ってるけどそれは生理現象だし。

きっと疲れてるからそそり勃ってるだけだ。


僕は恰好つけながら真紀言った。、


「いつかたっぷり楽しもう。今日は2人3脚の練習だし」


僕と真紀は部屋の中を2人3脚で10周した。

10周したあとはそのままベッドに倒れこみ、キスをしながら穏やかな一時を過ごした。

ただ、真紀がマイサンを素足で刺激してくるのには参った。

膝の裏で挟み込んでくるのはやめてほしい。暴発するだろ。


我慢できた僕は偉い。

偉いったら偉いのだ。












  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る