第49話 レロレロレロレロ


午後の部開始


午後もまた2人で浮き輪に入り、波間をゆったりと漂う。

ちなみに足がつかない。

沖のブイの方まで流れてきてる。


「あのブイに触りたい」


ぼくの触りたい病が発動した。

僕だっておっぱい以外にも触りたいものがあるんだ。

手で水を掻きながらちょっとづつ移動。

ブイまであと少し。


「まーくん、なんか放送かかってるよ」


へ?


「ブイに行っちゃダメだって。私たちのことだよ」


周りを見ても沖にいるのは僕らだけだ。

間違いなく放送は僕らに対してだろう。

あと少しなのに。行くか?


「怒られるから戻るよっ」

「ええっ、あと少しなのに」

「危ないからダメだって」


あ、はい。

仕方ないから岸に戻る。せっかくここまで漂ってきたのに残念だ。


「ちくしょう、あと10メーター位だったのに」

「足、全然つかないね」

「浮き輪なかったら死んでる」

「ねっ」


時計を見ると15時過ぎ。

そろそろ上がる時間か。


「よし、そろそろ上がる時間だからな。キスして戻るぞ」


由香にキスをする。

僕の開放感を味わうのだ。

レロレロレロレロ。


「キスしすぎ。恥ずかしい」


何を恥ずかしがっている。

夏だろ!開放感だろ!




海から上がり着替えてホテルに戻る。

海楽しかったな。

母さんたちは昼間なのにお酒で真っ赤な顔をしている。

恥ずかしい。

ホテルにチェックイン。

海側の部屋で眺めがいいな。

夕食はバイキングだそうだ。食べ放題とか気分が高まる。


「母さんたちは夕食まで休んでいるからね」


そうか。


「由香、ホテル内を探検だ」


土産物屋もあったな。後で行こう。

風呂のチェックも必要だ。

大浴場のほかに家族風呂もある。

予約制だ。


「由香、家族風呂の中に露天風呂ある。予約制だぞ」


風呂の案内板にはロビーで予約が取れるようだ。

帰りに予約しておこう。

ホテルの設備には、卓球場、カラオケ、ゲームセンターがあった。

卓球やろうぜ!


「由香、卓球やろう」

「まーくん、卓球なんてできるの?」


知識はあるから平気。


「負けたほうが勝ったほうにキスするのな。あと風呂で体洗ってあげるのと添い寝するの」

「参加は2人だよね」

「そうだよ。2人だよ。別に問題ないでしょ」


僕たちは華麗に卓球を始めた。

おい、ルールわかんないぞ。

とりあえず相手のコートに打ち返す。

結果:ストレート負け


「由香、おかしくないか?なんでストレート負けなんだ?」

「まずルールおぼえようね。あとテニスとは全然違うからね」


そうか。


「わかった。僕も男だ。約束は守る」


まずは由香にキスから。

腰に手をまわして抱きしめます。

体を密着させます。

顎をくいっと持ち上げてキスします。

舌を進入させます。

相手の舌を絡めとります。

相手の舌を吸います。

ほら簡単。


「いきなりなんだから」

「あとは体洗うのと添い寝だな。問題ない。僕に任せて」


お風呂予約しなきゃ。

ロビーに寄って家族風呂を予約した。

ただ、貸切の時間が30分。

短いよ。色々できないよ。

しょうがない。いつもの3倍のスピードで動けばいいか。



部屋に戻って夕飯までのんびり。

TVみてお茶飲んでゴロゴロ転がったりした。

ダブル母さんは寝てる。

昼間から酒飲んで寝てる。日頃の疲れが溜まっているのだろうか。

僕たちも夕食の18時までゴロゴロしてようっと。




時間も18時になった。


「ご飯食べに行こう」


ご飯の支度をしてバイキング会場に向かう。

ダブル母さんはまた飲むそうだ。

明日二日酔いになっても知らない。



会場に着くと沢山の料理が並んでいた。

適当に美味しそうなのを皿に盛る。

盛って盛って盛りまくった。


「そんなに盛らなくて。しかもお肉のみって」


いいじゃないか。命名:富士山盛り。

皿の上は肉・肉・肉。

お腹一杯に肉を堪能した。

次は何を食べようか。


「もっと色々な種類を食べたら?」


由香に言われるが僕は食べたいものを取っているから問題はない。

刺身・から揚げ・シューマイ・天麩羅。

寿司・チャーハン・パスタ。

そして由香に作ってもらった、茶碗で作った海鮮丼。

美味しい。

そしてもう食えない。

あとは果物のメロン・スイカ・ライチ。

コーヒーを飲みながら至福のときを過ごした。



いやー、食った食った。

もの凄い量を食べた気がする。

由香はデザートをすごい量食ってたよね。


「太るぞ?」

「運動すれば大丈夫」

「今夜布団の中で運動しようか」

「ママたちいるよ」

「いなければいいの?」

「ママに許可とれたら」


そんなの無理にきまってるじゃないか。

僕はリスク管理のできる男だ。

無理はしない。




部屋に戻ってまったりとした時間を過ごす。

このまま寝てしまいそうだ。

このあとは普通の大浴場に行く予定。

母さんたちは酒をあんなに飲んでいたのに大丈夫なのか?

夕食時はずっと日本酒飲んでたからな。

風呂で溺れたら由香が助けるだろう。


そして男女別れて風呂。

大浴場広い。無駄に広い。

まずは体を洗って露天風呂に向かう。

広い露天風呂は実に開放的だ。

ただ、露天風呂にいるのは爺さんやおっちゃんや子供。

マイサンはぴくりともしない。

いや、起っきしたら問題だけど。

女性のいない露天風呂とか。

僕は早々に退散した。あとで由香と入るし。


次に向かうのはサウナ。

サウナの重い扉を開けるとムッとした空気になる。

少し息苦しいこの感覚が心地よい。

ん、心地よいか?苦しいだけじゃないかな。

ひな壇になっている椅子に腰掛け我慢タイム開始。

まわりに座っている爺さんたちには負けない。

たっぷり汗をかいてリフレッシュするのだ。


3分後、僕はサウナを出た。

席を立つ僕に爺さんたちは、”若造にはサウナは早いんじゃ”と言ってる気がした。

僕の完全敗北だ。


家族風呂にもサウナあるのかな?

由香と汗まみれで、くんずほぐれずプロレスしたい。

お互いに汗びっしょりになりながらのプロレス。

絶対に気持ちいいはず。


僕はジェットバスでそんな事を考えながらゆっくり過ごした。




部屋に戻ったが女性陣はまだ戻っていない。

僕はコーラを飲みながら布団に横になる。

家族風呂が楽しみ。温泉最高!おっぱい最高!

温泉はいいなぁなんてぼんやりと考えていたらいつの間にか眠ってしまった。



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