第6話 江ノ島


次の日。


「真尋、宮原さんたちからOKでたぞ。お前と岡本と3人なら遊んでもいいって。やったぜ、なぁ。これで俺もリア充になれるぜ」


いや、遊ぶだけじゃリア充とは呼べないよ。それで満足なのかい?

雄介、彼女できてからが本番だよ?


「週末でいいよな。日曜の9時に駅前に集合。アミューズメントパーク?水族館?映画?散歩?何がいいと思う?」

「適当でいいと思うよ」

「ばっか、適当とかありえねー。最初だから無難に江ノ島とか行く?水族館とかあるし、デート定番だしな」


熱くなる雄介にちょっと引いた。そこまでデートしたいもんなの?

コースなどは雄介に丸投げした。

あ、朝9時とか早くない?起きれるか心配だよ俺は。

まぁ起こしてもらえばいいか。




その晩。


由香は夕食後に僕の部屋に来た。


「本田くんから遊び場所聞いたよ。江ノ島と江ノ島水族館だって」

「あぁ、そんなこと言ってた。僕は詳しいプラン聞いてない。丸投げしたから」


しょうがない奴だなという顔で見られた。

 

「それで、まーくんは今日も真紀ちゃんのおっぱい見てたよね?」

「あれは見たんじゃない。僕の視界に飛び込んできたんだ」

「おっきいおっぱいが好きなのかと思ったら、遙のおっぱいも見てたよね。どういうことかな?」

「稲川さんが僕にちっぱいをアピールしてきた。僕は悪くない」


はぁ。とため息をつく由香。


「ほら、私が見せてあげるからあの2人には迷惑かけないの」


由香は上着を脱ぎブラジャーを外した。


「さわっていい?」


由香の後ろにまわり、抱きしめるようにおっぱいを触った。

柔らかいーっ。手のひらに吸い付くようだ。

弾力のあるおっぱいを円を描くように揉む。

あー、ずっとこうしていたい。


「まーくん、お尻に硬いのあたってる。私で興奮してるの?」

「相手が由香だから興奮してる」

「幼馴染だからおっきした?」

「おっきした」

「もう満足した?」

「もっと揉んでいたい」


由香の首下に顔をうずめる。甘い香りで頭がくらくらする。

由香は耳まで真っ赤になりながらじっと座っている。

5分くらい揉んでいた。


「はい、今日はおしまい。またこんどね」


ずっと揉んでいたいって言ったらパンチされた。

 

「僕の息子がおっきしたままなんだけど、どうすればいいの?」

「自分で鎮めなさい」

「はい」

 

由香は自分の部屋に戻っていった。

しょうがないので自分で鎮めた。

……ふぅ。

今の俺ならコンビニの募金箱に500円玉入れられる精神状態だ。




 



週末の日曜日。

時刻は朝9時。駅の改札には6人の男女が集まっていた。


「みんなよく集まってくれた。これから江ノ島水族館に遊びに行きます。はぐれないでくれよ。連絡取り合えるように携帯番号教えてくれ。俺の番号も登録しておいてくれ」


なるほど、こうやって女の子と番号交換するのか。

雄介は頭がいいな。

江ノ島に向かう電車に乗りながら、僕も小林さんと稲川さんと携帯番号を交換する。

 

「真尋は宮原さんと携帯番号を交換しないのか?」


雄介に聞かれたので、


「知ってるよ。すでに登録してある」


小林さんや稲川さんに僕たちの関係がばれたのでもう隠すのはやめる。


「僕、由香と幼馴染だから。家も隣だし。親同士も親友だし」

「え?マジ!?」

「今まで黙っていてゴメン。本当はずっと内緒にしようと思ってたんだ。だけど小林さんと稲川さんにばれちゃってね。だから隠すのやめた」


由香が続いて説明する。


「私の部屋に真紀と遙がきていて、居間にいた真尋とバッテングしてバレちゃったの。私たちの母親は、私達が生まれる前から親友同士で家族同然で育ったからね。真尋ママは私の2人目のママなわけ」


僕も追加で、


「うちも由香の家も母子家庭で互いに生活を助け合ってる状態でね。炊事・掃除・洗濯や買い物。生活にかかるすべてを分け合って生活をしている。つまり家族みたいなものなんだ」


雄介も岡本くんも口開いて驚いていた。間抜け顔を頂きました!


「マジか。だから宮原さんネタに乗ってこなかったのか。家族みたいなもんだから恋愛対象にならないのか」

 

由香は、


「恋愛対象にはなるよ。それ以上に家族なだけ。長年連れ添った夫婦?みたいな感じかな。真尋のことはとても大事だし」

「そうだな、僕も由香は大事。例えるなら僕の半身とか。生活の一部かな。誰でも兄弟や親のこと好きだろ。一緒に生活するのが当たり前だろ?空気のように相手が家にいる状態。そんな関係かな」


僕の半身とかカッコいい!半身のおっぱいを揉んでいたい。

小林さんや稲川さんが付け加える。


「2人とも本当に仲がいいし遠慮もないよね」

「熟年の夫婦みたいだった。真尋くんのエッチなDVDとか本の隠し場所もあばいてたしねー」


それは関係ない。

あ、でも他のみんなには内緒のままだからね。

担任とかは緊急の連絡の場合はそれぞれの母親どちらかに連絡すればOKと話はしてある。


「水臭いぜ、真尋。言ってくれりゃよかったのに」

 

雄介と岡本くんに言われた。

 

「色々勘ぐって話が大きくなるのが嫌だったんだ。僕はいいけど由香がね。影で何か言われるの嫌だったし。だから学校では知らん振りしてた」


まぁ、同じ中学の生徒は知っているからいずれはバレるんだけどさ。

美人と同居してるとうざい人が絡んでくるのを防ぐためってのもある。

あと、おっぱい。これは話せない。まじで。


「まぁ、あんまり気にしなくていいけどねー」


話を適当に切り上げておいた。




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