雪の真下(2017/1/15)

わたしは わたしのみにくさが赦せません

だから 深く掘った穴の底 雪の真下に埋めました


雪よ 雪よ 世界もわたしも染めてくれ

真っ白に染めてくれ


幼いころから 何度唱えたことでしょう

後ろ暗いもの いやな感情

全部凍えて 埋もれてしまえと

何度 笑ったことでしょう


(いきたくない場所 いけないように)

(みたくないもの 消すように)


それでも明日 雪は溶け

茶色い水になっていく

汚い水になったのだ


降り来る白にうっとりしても 夢の原はここにない

押し込めたもの 見るに耐えず もっとみにくい姿に見える


「雪よふれふれ 雪よふれ」


わたしの心を白く染め 白いまんまでいられるように

清い心であるように


わたしの心は縮こまり

雪の下で春を待つ

ずっと眠って 目覚めない

子どもの心 は目覚めない

取り残されて 夢も見ず 楽園の夢に目をひらく


「雪よふれふれ 雪よふれ」


今日もわたしは つぶやいて

白い雪を見つめてみる

ただ中に立って 身を浸し ただただ打たれて 笑うのだ


「雪よふれふれ 雪よふれ」

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