冬が来る(2017/10/17火)
冬のにおい
すすけた田畑が空にのぼって 鼻をうつ
冬のにおい
つめたい炭 肌をなでる大きな海鳴り
秋の虫はいなくなった
耳の奥に反響があって
そのにおいも する
枯れた木立 くだけた紅葉
くすくす上がる 田畑の火
(もしかしたら 工場の)
(けれどちがう あれはこんなに良くはない)
鉄は指に吸い付くように
遠い国からやってきた 海の向こうの水菓子は
口の中で南国を恋しがる
そうして温度を吸っていく
雨がふる 腐って果てた木の香り
冬がくる ふとんの恋しい 朝の静けさ
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