キラキラ夢うつつ

かな

第1話静かな世界

ゆっくりと時間が流れている。いや、もしかしたらこの場所には時間なんて存在していないのかも知れない。そう思わせる位この場所には変化がなかった。


光が一切存在せず、この部屋汚いがどうなっているか見るには相当暗闇に目を慣らす必要があるだろ。


しかし、見えないならそれはそれで幸せかもしれない。


床なんては存在しないくらいにごみが散かっており、


ごみの山のには大量の虫が住み込んでいる。


これだけでも嫌悪の塊のような空間だがとてつもない悪臭が追い討ちをかける。それはゴミの山からではなく人の糞尿が混じった悪臭になっていた。


そんなこの世から切り離された地獄のような部屋で音もたてずに山田縫は部屋の端に座りながら寝ていた。


縫は、この部屋に対して嫌悪どころか喜びを感じていた。こんな真っ暗な不衛生な環境を見ると縫が監禁されているように見えるがそうではなかった。


縫は自らこの場所にいるのである。


しばらくするとゆっくりと堀は目を開けた。


顔はあげずに自分の体をぺたぺたと触り『良かった。生きてる。』と弱々しくこの場所に合わない言葉を言った。


もしこの外から切り離された部屋を見る人がいるなら今の姿の縫を生きてると言ったらおそらく生きてないと答えるだろう。


そんな外の世界に見せつけるように縫はゆっくりと立ちあがった。ぷるぷると弱りきった足で立つ姿はまるで始めては立つ事を覚えた子どものようだった。


しかし、小枝のような足では身体を支える事が出来ずごみの山に倒れこんでしまう。


ごみの山を刺激した事でびっくりした虫が無数に出てきた。縫いにも幼虫やムカデに似た虫などさまざまな虫がついていたが、堀は全く気にも止めずに自分の足を見た。小枝のような足の痙攣が止まらすにぷるぷると動いておりとても歩く事が出来ない状態になっていた。


生からとおざかっといく感覚に恐怖を覚えたが本来向かう予定だった場所に向かうことにした。


足が使えない為にハイハイの様にごみ山をはって部屋の反対に移動した。ガサガサとごみを崩しながら進んでいると全く汚れたない場所が存在した。


その場所だけは外の世界と繋がっているようにも思えた。そして、その場所には一枚写真が飾ってあった。


縫の1日はこの写真に挨拶してから始まるので縫とって太陽と同じレベルであった。


そして、縫は這いずりながら写真を取り挨拶をしようとするとバリーン!と光が入らないようにカーテンや窓を黒く染めるなど補強した窓が豪快に音が鳴るのが聞こえた。おまわず写真を離して音の方向を向いてしまう。


その瞬間外の世界の象徴の太陽の光が縫を照らした。


縫にとっては太陽は自分の身体を妬くに等しい光であた。


太陽は輝く物にらは更に輝くように光を与え、醜悪な物はいっそうその影を濃くする。縫は後者であった。


芋虫のように太陽の光に悶だいている縫向かってぱり!ぱり!とガラスを踏む音がちかずいてくる。


一歩一歩確かめるように縫に近いてくる。


その足音は縫の頭の先で止まった。


その足音の人物はしばらく堀の回りぐるぐると回っていた。


そして、『おはようございますかな。お兄ちゃん。』


とそこからもう聞けないはずの声が聞こえた。


信じられないとゆう気持ちで光に負けている目を無理やり開いていく。


そこには写真の頃とまったく変わらない妹の山田星子の姿があった。


それを見て縫はこれが夢である事に気がついた。


自分に救い来るはずがない。

そして本来この部屋にいるのは自分ではなかったからだ。


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