第2話 理不尽

開いた口が塞がらないってことは


まぁ、ある。


相手する人にもよるのかもしれないが。


何故か上の立場の人に多い気がするが。


久しぶりの感情だ。


怒りとか悔しさとか色々沸き上がってきたけど、


基礎から作った家を基礎ごとひっくり返されたような、


土台だと思って固めたものが、


土台じゃなくて脆いものだったなんて…


いや、もうなんか…


なんだろう…考えるのが嫌になってしまった。


私も社会人。多少の理不尽は飲み込んだりしてきたけどさ…


この理不尽は飲み込めないや…


理不尽に耐えきれなくて、人が辞めていった。


私も辞め時かな…


なんで辞めてないんだろう…


お金?職場の仲間?人間関係?ストレス?不安?


きっと、逃げる勇気がないんだろう。


逃げるのにも勇気がいるなんて知らなかった。


何かスイッチが入れば逃げられるのかな。


どこにスイッチがあるんだろう…


目の前にスイッチがあったら、


私は、


スイッチを、


押せるのかな?



たぶん、こんなことを考えながら、


スイッチが押せないんだろうな…


それでも、そんな私でも、


いつかは、


スイッチを押せるかも知れない。


私は


スイッチを押すための


いや、


逃げる為の準備をしよう。


昔の偉い人も言ってるじゃないか


戦略的撤退だと。


撤退も戦略なんだ。


なら、


私は私の命を守ろう。


かけがえのない、私の命を

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