鳥の声

一子

第1話

眠らないまま朝が来た

どうにも出来ない程の大きな負の感情に支配されていた

カラスの鳴き声は更にそれを煽った

次第に感覚が麻痺していった

何を見ても、何を聞いても何も思わない

辛い過去を振り返っても、大して何も感じなかった

暫くすると外から、鳥の鳴き声が聞こえてきた

ぴよぴよなのか、チュンチュンなのかは分からない、可愛らしい鳥の声

なぜだか分からないが、それだけは私の心に響いた

涙が頬を伝う

体は重たく、ベットに溶けていく

また無心のまま、ただ時間が経つのを待った

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鳥の声 一子 @aaaaaaaaaaaaaaaaaa

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