第186話 メープルマフィン
「ファッジを冷ましているうちにマフィンを作るよ!」
「ファッジも美味しいけどマフィンもふわふわで美味しかったわ」
エミリーさんの表情がゆるゆるだ。こちらも準備で型にバターを塗っておく。
「マフィンにはメープルシュガーを使うよ。ボウルに小麦を引いた粉を入れてホイッパーでグルグルするよ。固まりが無くなってサラサラになるまでね」
エミリーさんとトーマスさんがグルグルする。
「別のボウルにバターとメープルシュガーを入れてホイッパーでよく混ぜ合わせる。ザラザラした感じが消えて滑らかになるまでね」
これはエミリーさんとトーマスさんも苦労せずに出来た。
「卵を卵黄と卵白に分けるよ」
ウィルコが手本を見せるとエミリーさんとトーマスさんも上手に分けた。旅で自炊することが多いので2人とも卵を割るのは慣れているらしい。
「バターとメープルシュガーを合わせたボウルに卵黄を入れてよく混ぜ合わせる」
エミリーさんとトーマスさんが笑顔で混ぜる。
「次はちょっと大変だよ、もう1つのボウルに入れておいた卵白をホイッパーで泡立てる。こんな風にね」
シャカシャカシャカ!とウィルコが卵白を泡立て始めるとエミリーさんとトーマスさんも真似して泡立てる。
シャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカ…。
「ウィルコ君!これはどのくらい混ぜるの!?」
ぜえぜえと肩で呼吸するエミリーさんが堪らず質問した。
「うーんエミリーさんとトーマスさんの混ぜ具合によるかなあ」
エミリーさんとトーマスさんの顔色が急速に暗くなる。
「代わるわ」
「トーマスは俺と交代だ」
ウィルコとモニカとルイスが勢いを止めずに泡立て続けると卵白が大きく膨らみ、ツンと角が立った。
「泡立て終わりの目安はこのくらい、角が立つまでね!」
ウィルコの笑顔が眩しい。エミリーさんとトーマスさんは少しやつれてしまった。
「バターとメープルシュガーと卵黄のボウルに卵白を少しだけ加えて全体を混ぜる。少し多めに卵白を加えてふわっと混ぜる。残りの卵白を全部入れてふわっと混ぜたら粉を加えてさっくり混ぜ合わせる」
この工程はエミリーさんとトーマスさんに体験してもらった。
「バターを塗っておいた型の7分目くらいまで生地を入れたら上部を少し窪ませてメープルスプレッドを入れる」
真ん中に甘いメープルスプレッドが入ってて美味しいアクセントになるんだよね。
「薪で温めたオーブンに入れて20分くらい焼いたら完成だよ」
ルイスが薪オーブンを見てくれている間にみんなで洗い物を片付けた。焼き上がりが楽しみだね。
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