第96話 ギュンター・ベルンハルト

「おい、来たぞ!」


俺様早速鍛冶工房・・・・名前は知らんが・・・・にやって来たぜ!


「おう!来たか。?何だその恰好は?」


「あ?いいだろこれ!俺様作ったんだぜ!鍛冶と言えばあっちいだろ?こいつがあれば耐火性抜群だ!ちなみに付与ってのか?あれのおかげで外が暑くても快適なんだぞ!」


「ほう・・・・そんな便利な服があのかよ。まあいい・・・・こっちへこいや!」


俺様ついてくぜ!

何か色々置いてんなあ?


「ここが今回お前が学ぶ工房だ。因みにこの炉は特別製でな。鉄は手前のでやっちまうが、それ以外はこの炉だな。」



「ふーん・・・・何が違うんだ?」


「炉ってのな・・・・大きさにもよるが、素材の溶ける温度によって温度を調整しないといけねえ。そして、鉄は兎に角、ミスリルやアダマンタイト、ヒヒイロカネなんかはもっと高温だ。そしてな・・・・高温に耐える炉って言うのはな・・・・なかなか管理が面倒なんだ。だから日ごろは使わねえ。いや使えねえ。」


そういや・・・・でっけえなあ・・・・これで素材を溶かすのか?


「ところで坊主・・・・鍛冶の心得は何かあんのか?」


「あ?俺様鍛冶は初めてだぞ?」


「何!まさかのド素人か?」


「どうした?俺様全くやった事がねえぞ?」



「おいおいマジかよ・・・・じゃあまさかと思うが・・・・俺の事知らねえんじゃねえだろうな?」


「おお!そう言えば・・・・あんた名前なんだ?」


「嘘だろ・・・・俺の所で修業をしたいって連中は腐るほどいるっつうのに・・・・」


「そうなんか?」


「・・・・まあいい・・・・いいか、俺の名前を言ってやるから覚えておけよ。ギュンター・ベルンハルトだ。」


「ルドメロ・ララインサルだ。」


「あん?小僧・・・・ララインサル商会のガキだったんか?」


「なんか糞兄貴がいるな、すぐそこに。」


「そうか・・・・それは楽しみだな・・・・」


・・・・

・・・

・・



そして・・・


「なあ・・・・何で俺様机に向かって勉強しないといけねんだ?」


「だって仕方ないじゃないか!君全く鍛冶の知識ないんだからさ。」


そうなのだ・・・・中々にスキルを所有しているルドメロだが・・・・


神の短剣を所有しており、武器を新たに作る必要もなく、明 参平は鍛冶スキルを全く覚える必要がなかったのだった・・・・



・・・・

・・・

・・


「ちょっと聞いてますか?鍛冶を覚えたいって言ったのはそちらですよ?」


「いや!違うぞ?俺様鍛冶を覚えたいんじゃなく、剣を打ちたいだけだ!」


「鍛冶覚えないと剣なんか打てませんって・・・・」


「面倒だ・・・・飽きたぜ!」



「何言ってんですか・・・・全く・・・・」



お弟子さんに叱られつつ勉強をするルドメロだった・・・・

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