第12話 俺様に掛かれば、こんなのチョロいぜ!

「姫様・・・・この馬車、このままでは動きませんよ?」


 おっぱいバインの女が、ちっこいガキンチョに何か言ってる。


「これは・・・・困ったわ。もう、目的は果たしたけど、帰れないわね・・・・」



「ええ?ララインサル商会に行くんじゃないんですか?私達それを楽しみにしてたんですが・・・・」


「ああ?何だお前達、親父の店の客だったのか?しゃーねえな。どこ壊れてんだ、ああ?」


「あんたに何ができるって言うんだ・・・・ほらここ、車軸が割れちゃってて、元に戻らん。」


 しかし、見事なおっぱいだ。もう一度揉みたい・・・・


「仕方ない、直す事が出来たら揉ましてあげるよ?それとお前、心の声が駄々洩れだからな?で、本当に生乳見なくていいのかい?」


「見んぞ。見ればもうそれは、そこで夢が終わるのだ。夢はあくまで夢なのだ。女よ、女も生乳は結婚相手だけに見せるのだな。」


 さて、何処だ・・・・?あ、これか?見事な割れっぷりだな。なんかこう、棒が無いものか・・・・?あ、おいポチ、お前牙がいくつか無くなってるじゃねえか?どこ行った?


 ”そんなのそこらの森の中に転がっておるわ”


「じゃあちょちょっと回収してコイ!」


 俺様、ポチに命じ、折れた牙の回収に行かせる。


 ”何故我がこんな雑用を・・・・”



「お前の不始末だろうが!つべこべ言わず取って来い!」


 暫くして戻ってくる。あ?こいついつの間に折れた牙復活してんだ?


「よっしゃ、じゃあこいつで車軸作ってしまおうか?」


「ちょ!何ドラゴンの牙で作ろうとしてんだ!そんなのどうやって削るんだ?」


「え?普通にナイフでだけど?」


 何言ってんだこのちっこいむっちり女。


「ルドメロさんは、ドラゴンの牙を加工できるんですか?」


「お?何だガキ、俺様に興味あるのか?後10年したら、考えてやるぜ?その前に、後5年後にどうなってるかだがな。」


「く!相変わらずゲスいガキだぜ!!」


「あん?何か言ったか?ちょっと集中したいんだ!静かにしてくれないか?」


 ”まずこの車軸ばらしてですね・・・・車輪は大丈夫ですか・・・・元の車軸は駄目ですね。あ、一応修復スキル使っておきましょうか?”


 すると・・・・車軸が元通りに。


 ”あーだけど、またここ壊れますね。弱いようですし?やはり牙ですね。”


 俺様、一生懸命ナイフで牙を毛削っていく。あれ?さっきどうしてた?


「ああ!ドラゴンの牙、粉にしたのでも価値あるんですよ?それをあんな無造作に地面に落としてる・・・・」


「うっせー!黙って見てろっつったろうが!」



 くそ!うっせーぜピーチクパーチクと。


 ・・・・よっしゃ!形になったぜ?俺様良い感じじゃね?さ、後は車輪をはめて・・・・馬車に戻すだけだな。


「おいポチ、持ち上げろ。」


 ”また雑用か・・・・”


「ポチは直せるのか、ああ?」


 ・・・・よっしゃあ!くっついたぜ!それと・・・・回るな。後は・・・・地面に置いて、走らすだけか。


「ポチ、もういいぞ、地面にそっと置くんだ。」



 その後、馬車のあちらこちらの割れた板を、トカゲの鱗を張りなおして修復してやったぜ!少々不格好だが、こんなもんだろう?

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