初めてレビューを書かせていただきますので、至らない点などあるかと思いますがどうぞよろしくお願いします。
私はこの作品以外にも色々と今回のカップラーメン企画の作品を読ませていただいたのですが、私としてはこの作品がその中でも際立ってよかったと思います。
その理由は、物語の展開に対して表現の雰囲気に大きなギャップがあり、それがこの作品全体を面白いものにしているというものです。
具体的に言いますと、(これは作者様に対して失礼な言い方かとは思いますが)物語の大筋の展開としては、ただの下ネタギャグ作品であるにもかかわらず、物語自体にある種の品性が感じられるということです。私がこう思った要因は「お兄様」に問いの答えを確かめようとする妹の口頭表現が知的であり、文章の語り手である妹があくまで論理的推論によって解を導き出そうとしている姿勢にあるのではないかと考えました。
以上のことから、この作品は下ネタと知性を絶妙なバランス感覚で共存させた(少なくとも私が知る限りでは)稀有な作品であり、読み切ってすぐに星三つを送るべき作品だと思います。