チクコイどこにも入らない番外編

ある秋の日と今後


 修学旅行から帰ってきたのか穴掘りに幽閉されたのか忘れたが、ともかく旅行イベントから帰ってきた。

 12月になるとこれから自分自身の方向性について検討しなければならないという名目ではあるが、そもそも、1年も進まなかった理由として部活大会をやらねばならないという問題がある。こんなメタ的なことを書いてしょうがないと思うが、インターネット上の小説なので何を書いたっていいだろう。まあ当然本編で書くようなことではないので番外編で書いているのだが。

 なので部活をやめようと思う。世界が広がらないっていう理由で部活をやめるやつなんて俺様以外にいるはずがない。


 ともかく香恋ちゃん対策はおいおい考えるとして、まずは問題は若林だろう。何をされるかわからない。というか彼女の主目的である部活動から逃げ出すというのは許されるとは思わない。


 ともかく部室へ行く。女子の練習案内を見ると支〇湖となっている。というかジョークだろこれ。4時から初めて8時だぞ練習。そのあと一体何をしているんだか。

 8時なんて待てるわけがないので、明日にしようとすると若林がやってきた。



「こんにちは。今日はどうしたんですか。」

 なんの変哲もない挨拶をされる。

 隣には従順になった都島さんがいる。受験大丈夫かね。あの人。若林の奴隷ライフになっているけど、どうなのかね。首輪とひもをつけられていないだけましか。

 考えなおしたら首輪もひもも繋げられないけれども。

 この人当初部活内FA宣言ク○○○チ先輩だったんだぞ。あと名前忘れてたから過去のやつ読みなおした。


 彼女の笑顔を見ていると本題を言いづらくなる。

 というか40km走るんじゃなかったのか?

 今日の練習について聞くと、野球部の横で見よう見まねで同レベルの筋トレとかをしていたらしい。

 そりゃ都島さん疲労骨折するわ。

 雑談を適度に済ませて本題へと入ろうとするが、言いだせない。若林に対しては、人語の通じないくそななじみや、同じ家に住んでいる年下の女の子より世話になっているし、この話というか俺の人生を豊かにしているのも彼女の存在があってこそだろう。それは疑いようがない事実だと思う。困ったらピッチャー若林だし。早良さんもいるけど、彼女は目の保養センターである。


「どうしたんですか、黙って。もしかして・・・・。」

 何か勘違いしているかもしれないが、そっちのほうが俺が捨てられるだけなので問題ないといえる。

 言いよどんでいると沈黙が続く。都島さんはじっと耐えている。

 なぜかずっと立ったままだ。

 何も言わなければ何も始まらない。

 俺「実は・・・・・・・・・・・・・・」

 若林「実は・・・・・・・・・・・・・・」

 都島「実は・・・・・・・・・・・・・・」

 都島さんも入ってきた。

 俺「部活をやめたいと思うんだ。」

 若林「はい。ってええええ。」

 都島「逃げられると思わない。」

 わかりにくいと思ったから言った人の名前を加えてみた。

 ところで若林、はいって言ったな。それなら香恋ちゃんに即行で退部届だしに行こう。どうでもいいがこの場合の「そっこう」の漢字であるが意味的には「即行」だが、イメージ的には「速攻」の方が近い気がする。



 ポケットに忍ばせておいた退部届を確認して職員室へ行く。廊下では化物みたいなスピードで追いかけてくる若林の声が聞こえる。

「誰か止めてー」若林は騒ぐ。

 重戦闘機なめんな。

 誰か止めての声に反応したのはよりにもよって早良さんだった。

「えっ。」

 戸惑いながらも両手を広げて俺を止めようとする。ぶつかったら早良さんの体に傷がついてしまうかもしれない。そしたら貰、読み返してキショかったのでこれ以上は書かん。


 次の想定される動きのシチュエーションとしては以下の通り。

 1早良さんにぶつかる 論外

 2スライディングして股抜き

 無理だし危ない

 3上を飛ぶ

 160cm以上を飛ぶことはできないし、着地ロスが激しい。

 よって4止まって最速で交わすしかない。


 早良さんの前で急停止して早良さんを交わそうとする。

 後ろから物凄い勢いで若林がやって来る。





 1早良さんに捕まり、若林に引き渡されるエンド

「えい。」

 早良さんに捕まえられた。

 早良さんかわいいよ早良さん。

 早良さんの感触を楽しんでいると後ろから恐怖のスピードで突っ込んできた若林に捕まり、早良さんから引き剥がされ、一緒に40km走らされるはめになった。その後、不思議な薬で女子として生まれ変わり若林の奴隷として生涯を過ごすこととなった。



 バッドエンド。


 じゃない。





 2早良さん回避ルート

 早良さんに捕まえられそうになるも見事回避し、職員室へついた。

 息を整え、ノックをして、ドアを開け、香恋ちゃんに退部届けを提出した。

 そして悠々と職員室を脱出しようとすると、香恋ちゃんに呼び止められる。

「藤倉くん、理由を聞くから英語科準備室へ。」

 第二の関門が待っていた。

 ある意味当然だがわ。

 香恋ちゃんとついてきた若林と一緒に英語準備室に幽閉される。

 さあて、尋問という名の拷問の始まりだ。

 若林単独よりはましだが。どちらにせよ状況が悪いことには変わりがない。

 まあそれ以前に突然部活辞めるって言いだしたら事情聴取されるか。



「でどうして辞めるんですか?」

 始めに口を開いたのは若林だった。

 勉強に集中したいからとか白々しいことを言ってもよかったが、部活をやめたほうがくそみたいな勉強合宿とかに行かされて成績下がるからなマジで。

 なので本心を話すこととしよう。

「いやもうカーリング部という設定を作って話を進めることができないからです。」

「藤倉君は何を言っているの?」

 香恋ちゃんの反応は当然だと思う。

「藤倉さんは何を言っているんですか。」

 こっちは若林の反応。すまん、俺があまりにふがいないばかりに君の活躍という文字数稼ぎという名のリワードゲフンゲフン、文字数稼ぎ及びストーリー展開に貢献してくれたのにこんなことになって申し訳ない。

 あと、「はい」って言ったのなんか勘違いしているだろ、後このストーリーのコンセプトと違いすぎるぞ。まあこっちのほうが面白いからいいが。

「だから話が続けられなくて1年放置するくらいならカーリング部っていう設定を全捨てして別の部活にするなりなんなりして話を進めたいということです。」

「本当に何を言っているの?」

 香恋ちゃんのこんな反応も仕方ないだろう。

 けれども一年放置しておくのもしょうがない。

 ところで番外編と本編合わせて5万字ぐらいは書いているんだがな。

 あまりにも分散した文章なのと、元々はゲーム用の文章として作っていたので、内部で分岐するような話が多い。これもそうだが。


 香恋「意味のわかる理由を話して。あとやめたら下らない講習に行くはめになるけどそれでいいの?」


 確かにそれは困る。

 だが書けないことに苦しんでなにもしないよりはましだろう。

 もっとも書ける日まで放置前提だったがというが、カーリングの取材をやるとかの行動はしていないのだが。


 香恋「一回頭を冷やした方がいいんじゃない。」

 確かにこのまま名義だけは残しておいて、くそ講習を受けるよりはましだ。


「わかりました。少し考えます。」

 俺は香恋ちゃんにそう答えて、この話を終わらせることとした。

 長く話してもしょうがないし、考えてもこのまま進めるしかないのかもしれない。

 あとぶっちゃけ話をまとめるためというのは禁則事項だ!


 これを聞いて若林は嬉しそうだった。

 遊び相手が逃げ出さなくて嬉しいんだろう。


 さあて今日も帰るとするか。とすると若林に呼び止められる。

 なんとなく美卯さん経由で不思議な薬で女の子になりそうだが気にしない。

 というか、男や女という性別なんて区別でしかないのだから与えられた状況で努力するしかないと思うのだが、与えられた性別であることが嫌いで精神的に追い込まれる人もいるのだからとやかくは言わない。



 若林「どうしてやめようとするんですか?」

 俺「話が進まないし作れないから。」


 禅問答であるのだが俺の供述が意味不明なのでしかたがない。


 若林「本当に辞めるんですか。」

 俺「少し考えて結論を出す。」


 俺も続けたいし、続ける方向なのだが能力がないので別路線へ向かうのも考える必要があると思う。


 俺「とりあえず部室にいこう。」

 帰るつもりがどうしてこうなるのか。

 都島さんは逃げていた。

 逃げた方がいいだろう。

 若林「明日あったら今日のぶんも含めて倍にしようっと。」

 かわいそうに。

 若林「それとも、代わりに一緒にやりますか?」

 冗談じゃない、そんなことをしたら俺の体がもたないのと、持ったとしても、明日クラスのくそどもからやじられるかボコられるかのどっちかだ。ああボコられるのは若林というかわいい後輩と俺様がトレーニングしているだけで発狂するやつがいるからな。

 「死にたくないので止めてくださいお願いします。」

 若林「死なれたら困りますからね。」


 なぜか同性に厳しく異性には優しいという謎展開である。

 ともかく少し休んでから家に帰ろうと思う。

 少しの沈黙が流れる。話すことがないしな。

 若林もトレーニングに行きたいのだろう。

 失礼しますと挨拶をして部室から出ていった。

 出ていく直前に、

 「やめないでくださいね。」

 といった後彼女は去っていった。


 さあて、結局どうするか。

 ともかく家に帰ろうとすると香恋ちゃんに会った。

 

 「藤倉君、もう一回お話ししましょうか。」

 「はい。」

 

 拒否権はないので仕方ない。

 

 文字数稼ぎをしても仕方がないというかもう書きたくないので、簡潔にまとめるというかそれ以前にこんな文章を読む奴なんていないのだが、いいだろう。


 要するに引き留められた。もっとも引き留められなくてもいることにするつもりだが、幽霊でもなんでもいいから自分が別の部活を持たなくてもいいようにするための口実が欲しいという正直な本音を言われた。


 まあ、このことは何度も書いているので、同じことの繰り返しをしても仕方がない。

 ともかく家に帰り、明日ともかくこのグダグダした状態を続けていこうということを若林と香恋ちゃんに伝えて、これからを進めていくこととした。


 

 


 







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