第36話 イドンテ3
すいません。今日も更新遅れました。
はぁ……。
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ドーマンとドンギューを取り囲む街の人々。
ドンギューの傍には、首を斬られた2人のスリの少年の死体。
「おい、なんて事をするんだ」
「人殺し!」
「衛兵を呼んでこい!」
「お前等、何者だ?」
怖くて近付かないが、距離を空けて取り囲み、他人の背中に隠れて罵声を浴びせる人々。
「で? どいつが扇動してる?」
ドーマンが人々に向けて聞いた。
「3人いますが、こいつがここにいる中で、1番偉い奴です」
人々の中で1人の男の頭を、毛むくじゃらの手で後ろから鷲掴みにして、鷲掴みした手をそのまま上に伸ばすサトリ。
サトリに頭を鷲掴みにされて、人々の中から頭が飛び出した男。
「あぁ、イタイイタイ。離せ!」
ジタバタ暴れる男。
サトリの周りから後退りしてひめいを上げる人々。
「きゃあああああ」
「モンスターよ!」
「いつからここにいたんだ」
「ひぃ」
「おい、その男と関係が無い奴は今日の事は忘れて帰りな、殺される覚悟がある奴だけ残るが良い」
ドーマンが話し始めると人々のざわめきが止まり、ドーマンの低い声が響く。
「ひぃ」
「逃げろぉ」
「俺は関係ないぞ」
数人を残して、蜘蛛の子を散らす様に逃げ出す人々。
「残った奴は死ぬ覚悟が出来てるんだな」
ドーマンが腕を横に振ると、数人の男達の後ろから土蜘蛛が現れた。
「な、何で街中にモンスターがぁ」
「助けてぇ」
「俺は関係ない! 助け──」
土蜘蛛達が男達を前足爪で突き刺し、喰らい始めた。
「お前等、何なんだよぉ」
サトリに頭を鷲掴みにされた男が泣きながら、ドーマンに問い掛ける。
「質問するのは俺だ。 お前がこのスリの子達の元締めか?」
ドーマンは、男の問い掛けには答えず、問い掛ける。
「俺は、そんな奴等は知らない! 人殺しを見て糾弾しただけだ。離してくれ。」
「嘘です。この男はスリの子供達の元締めです。しかし更に上の組織があるようです」
サトリが男頭を鷲掴みにしたまま答える。
「ふむ、その組織のアジト行ってみよう」
ドーマンはサトリ言うと、サトリに先に行かせて後をついて行く。
「ドーマン様、この子供達の頭は持っていかなくて良いですよね? 孤児院には行かないのですか?」
ドンギューがドーマンに訊ねる。
「頭は要らない。孤児院より組織の方が面白そうだ。そっちに行くぞ」
「はぁ、……はい」
ドンギューもドーマンの後について行った。
土蜘蛛達は、子供達と数人の男の死体を貪り喰らった後消えた。
そして、そこには血痕だけが残った。
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