現役を退く。人生は続く。(2018/10/27 17:05)


ということでこの度、私は今シーズンをもってサッカー選手として現役生活に終止符を打つことにしました。


まぁ、別にプロでも何でもないし、ずっと趣味で続けてきただけでこれからも遊びで続けるつもりなのだが、公式戦や勝つことを目的としたサッカーは一旦終えようと自分の中の一区切りとして決断したわけだ。

会見を開くような人間でもないのだが、自分なりに決断したからにはどこかで表明しておく場所があればよいということで、この場での報告と相成ったわけである。


思えば幼稚園のころからサッカーを始め、今年で約30年サッカーを続けてきたわけなので、僕の人格形成、人生に多大な影響を及ぼしたことは間違いない事実である。シロウトとはいえやはりそれなりに感傷というか、思うところはあるわけだ。


小学生の頃は今でもプロとして活躍する選手と出会い、才能の差を思い知らされ、二軍に落とされ人生で初めて挫折を味わった。

中学、高校ともにクラブ活動をきっちりと3年間続けそれなりに青春も味わった。

社会人になってからも社会人チームでプレーし、弱いながらも勝つために色々と試行錯誤した。


しかしというか、やはりというか、世間一般の例に漏れず、歳をとると色々な意味で何かを続けていくのは難しくなっていく。

仕事では責任も増え忙しくなり、家族ができればそちらにも時間を取られる。気力体力は衰えていき激しい運動に体がついていかなくなる。

そしてチームのことを考えれば、30を過ぎたロートルがいつまでも主力のつもりでデカい口をきいていては下の世代がやりにくくなる。特にプロとは違い趣味でやっている分、若い世代が窮屈な思いをしていてはいずれ辞めていきチームがなくなってしまうだろう。世代交代は自分たちで進めていかなければならない。

そんな色々なことを考慮した結果、今回の決断に至ったわけだ。


ある意味、こういう決断をせざるを得なかったというのは、プロの選手が引退を決断する気持ちを少し理解出来たのではないかという気がする。


サッカーというコミュニケーションを通じ、年齢、職業、果ては国籍さえ違う人たちと出会い色々な経験を積むことが出来た。

大成はしなかったが思い返せば悪くないサッカー人生だ。


長く一つのことを続けられるのも実力のうちだと僕は思う。

僕よりも才能がありながら他の誘惑に負けて辞めていった奴よりも、今日まで続けてこれた僕の方が実力があったのだ。


そう思うことにしてこれからの人生を歩もうと思う。

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