第3話 思い出と交換に…

人のお世話が好きだったむっちゃんが、人に会いたくないという思うようになりました。

身体は重く、何か変な感じです。むっちゃんは旦那さんや、お友達に少しずつ相談するようになりました。

むっちゃんは娘達が大きくなり、離れていく事を少し寂しく思ってました。


そして、一番下の子が二十歳になった時、小さい時に出会った男の子とまた再開したのです。男の子はむっちゃんに言いました。

「むっちゃん、約束だよ」


その日から、むっちゃんは頭の中から少しずつ思い出が消えていきました。

続けていたお仕事もできなくなり、趣味のお裁縫もおっくうになってしまいました。少しずつ少しずつ、お裁縫の仕方も、物の名前も、お出かけ先も分からなくなっていきました。

むっちゃんの大好きな子供達も、時々他人の娘さんと間違えるようになりました。

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