第63話 本城カレン

 歯磨きも終わり、リビングへ戻ると僕は、ロリータにブルーレイディスクを見て貰おうとした。



「ちょっと……、是非、ロリータに見て欲しいディスクが有るんだ」

 テレビの下のラックに並べて置いてあったディスクを一枚 取り出した。

 取って置きの一枚だ。



「えェ……😳💦💦 お兄ちゃんッたら……、ロリちゃんに無修正のエロ動画を見せる気なの……❓」

 ロリータは、少し頬を紅く染めモジモジして呟いた。




「ン……ッ、そんな危ない画像をロリータに見せるかァ~~😠✨⚡⚡」

 慎重に、ディスクをプレイヤーへセットした。


「じゃ、お兄ちゃんは、どんなエロい動画を見せて楽しむ気なのォ😳💦💦💦」



「なんで、エロ動画限定なんだよ……。

 どんなマニアックなプレイだ」



「フフ…… 解っているのよ。

 無理やりエロ画像を見せて、恥ずかしがるロリータをオカズにする気なのねェ~……」



「しねェ~よ…… オカズになんか!!」



「だって、お兄ちゃん、もうそろそろ日課のソロ活動の時間でしょ✨😆✨🎶✨」

 小バカにするように笑った。



「別に、日課じゃねぇ~ッてェ~❗❗

 良いから、ちゃんとろよ❗❗」

 リモコンでディスクを再生した。


「ン……😓💦💦」さすがにロリータも黙って画像を観始めた。



 いったん画像に映った舞台が暗転し真っ暗になった。



 激しいイントロに合わせ、野太い男性ファンの歓声が響いた。


 一気に観客席が、ヒートアップしていく。



『うおおおおおおおおおォォ~ーー~ーー』




 真っ暗なステージにスポットライトが当たると、一人の美少女アイドルが浮かび上がった。


『カレン❗ カレン❗ カレン❗❗

 カレン❗❗』

 一気に、会場は男性ファンの歓声に包まれマックス ボルテージだ。



 地下アイドルの本城 カレンのライブ映像だ。



「ン…、これは……❓」

 ロリータが僕に視線を向け訊いた。



「本城カレンのメジャーデビューイベントのライブだよ❗❗」

 今まで封印していたディスクだ。



 久しぶりに見た。



 カレンが亡くなった当時は、毎日何十回と観ていたライブ映像だ。



 本城カレンが黒髪のツインテールをなびかせて激しいダンスを舞った。







∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆


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