第103話

「お待たせしました。」


私が出ていくと、部長は目を細めて言った。


「しっぽがある。

かわいいな。」


部長は私の髪を揺らして遊ぶ。

私は、恥ずかしくて、目を伏せた。


「朝ごはん、食べますよね?

ちょっと待ってくださいね。」


私はエプロンを着けて、冷蔵庫を開ける。


卵を取り出し、目玉焼きを焼きながら、レタスを洗ってトマトを切り、サラダを用意する。


パンをトーストして、コーヒーを入れる。


それを小さなローテーブルに並べて、私も座った。


「どうぞ。」


「ありがとう。

いただきます。」


2人で朝食を食べるのは、なんだかちょっと照れる。


いつも一緒にランチしてるのに、それとはなんだか違う雰囲気。


何もなかったけど、これも夜明けのコーヒー?

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