第28話
「いえ、特には…」
部長は、コース料理とノンアルコールのワインを注文した。
「さて…
先に瀬名の話から聞いてやろうかな。」
部長はにやっと笑った。
「俺に聞きたい事があるんじゃないのか?」
私は、意を決して質問した。
「単刀直入に伺います。
月曜日、何があったんでしょうか?」
「くくっ
お前は車に乗るなり、ぐぅぐぅ寝たんだよ。
家に着いても、全く起きない。
仕方ないから、抱き上げて部屋まで連れて
行き、鞄から勝手に鍵を出して開けて入った。
玄関に捨てて帰るのも可哀想だと思い、
ベッドまで運んだ。
ところが、そこで目覚めたお前は俺のシャツを
掴んで離さず、『帰るな、一緒に飲め!』と
絡んだ。
酔っ払いの相手をしたくない俺は、
シャツだけ脱いで、鍵をポストに入れて、
そのまま帰った。
空蝉だな。
他に何か質問は?」
「!!!
大変ご迷惑をおかけしました。
申し訳ございません。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます