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心の中で咲耶姫様に対して懺悔を繰り返していると、火の神様が肩を揺らして笑い出した。
「怖がりすぎだ。」
「だ、だって!」
火の神様はぎゅうぎゅうとしがみつく私を拒むどころか優しく抱え直すとふっと優しい笑みを浮かべた。
「この何千年間、咲耶姫とまともにしゃべってはいなかった。いつも顔色を伺っては門前払いを繰り返していたんだ。」
何千年を振り返るかのように、火の神様は視線を遠くに向ける。
この何千年の間、咲耶姫様のことを想い続けながらもいろんなことがあったんだろうなあと思うと、私にとっても感慨深いものがある。
健気な咲耶姫様と火の神様。
長い間すれ違っていたけれど、これからはずっとずっと仲良く二人で手を取り合って過ごしていくんだろうな。もうケンカなんてしちゃダメですよ。
なんてしっとりと感傷にふけっていたのに。
「何千年ぶりかの口づけはいいものよ。」
と、火の神様はニヤニヤといやらしく笑った。
「何さらっとセクハラ発言してるんですか。」
先ほどの二人の濃厚なキスが思い出されて、恥ずかしさに顔が赤くなった。
しかも、何千年って、ほんと神様の時間感覚はどうなってるんだ。理解できない。
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