第3話 朝勉



 もし興味のある方は是非『普通のサラリーマンの俺が何故か国民的女優と偽装結婚していた件』も読んでくださると嬉しいです!


 それではお楽しみください(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾



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 陰キャの朝は早い。


 それは遅く登校すると目立ってしまうからだ。朝早く教室について本を読むか、寝るかしているのが1番目立たない。


 そういえば昨日初めて学校で会話らしい会話をしたような気がする。


 朝教室に入った時に水島さんに挨拶する所から始めるか。


 てか水島さんって俺が登校するといつもいるけどいつくらいから教室にいるんだろうか。


 ホームルームが始まるのは8時30分、俺が教室に着くのが7時30分。


 そうなると大体7時くらいかな。流石に眠いな。


 でも頑張って6時に起きれば間に合わない事はないと思い、今日は実際にその時間に起きた。


 まあ陰キャなので髪のセットも水で濡らすだけだし、朝食はコンビニで買って済ませれば完璧だ。


 俺は7時に学校に着くように家を出た。


 俺の家は学校まで徒歩15分だ。ちなみに最寄駅までは5分という好立地にある。


 ただ最寄駅から学校へは反対方向になる。


 俺は駅前のコンビニで朝飯を買い、学校へ向かった。


 部活動の朝練をする生徒がぼちぼちと駅から学校へ向かっているが、殆ど人はいない。


 ただその中に1人の女子生徒がいた。本を読みながら歩いていた。


 猫背で眼鏡とマスク、それに三つ編みのおさげ。これは完全に水島さんだった。


 やっぱり水島さんはこの時間なんだ。朝早くから偉いな。


 俺は昨日のお礼や、今後も仲良くしていくために声をかけようとした。


 すると水島さんは本を読んでいて前が見えていなかったのか、電柱にぶつかりそうになった。


 俺は急いで水島さんのもとへ向かい、手を引っ張った。


 手を引っ張ったことで水島さんを抱き寄せるような格好になってしまったが、電柱にぶつかるよりはマシだろう。


『あ、ごめんね……電柱にぶつかりそうになってたよ?』


『……ありがとう……。』


 俺は勇気を振り絞って水島さんに聞いてみた。


『歩きながらの本は気をつけてね。あ、あの……一緒に歩いても良いかな?』


『……うん。』


 良かったぁ…断られてたらもう話す勇気ないわ…。


『ありがとう!あ、ごめん…。ずっと腕を握ったままだったね……』


『大丈夫……悪い気はしてないから……。』


『そっか……そういえば昨日教科書貸してくれてありがとう!』


『それは当たり前の事をしたまでだよ……。今日はちゃんとある?』


『うん、今日も数学教えて欲しかったからね。』


『そっか……それじゃあ朝も勉強する…?』


『え、良いの?』


『私は問題ない……そ、その、東君が良ければだけど……。』


『むしろ教えてくれるなんて嬉しいよ!本当に助かる!』


『それじゃあ学校へ行こうよ……。さっきから歩いてないし……』


 俺は会話に夢中で一歩も歩いてなかった。それだけ水島さんと会話が出来て嬉しかったんだな。


 俺は水島さんと友達になりたいな…あまり話はしないけど根がめちゃくちゃ良い人だし。


『あ、そうだね。歩こうか。』


 俺達は学校へ向かって一緒に歩き始めた。言うまでもないが高校入って初めての一緒に登校だ。


 そして教室に着くと誰もいなかった。俺達はそれぞれの席へ座り、勉強を始めた。


 教室が2人きりの空間ということもあり、中々に勉強が捗った。


 それに水島さんは俺がわからない所があると言葉足らずではあるがきちんと教えてくれる。むしろ申し訳ないぐらいに。


 俺は水島さんにとても感謝した。こんな陰キャに対しても優しく接してくれる。


 俺達は1時間半ほど勉強に取り組んだ。何故だか時間の流れが早かった。


 多分だけど陰キャの俺でも会話しながらの勉強は楽しいみたいだ。


 そんな事を考えて少しだけ嬉しい気分になっていた俺であった。



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 後書き失礼します。高校生読者が多いこともあり、少し私の高校時代の勉強についてお話し出来たら良いかなと思い、書いてみることにしました。


 この小説内での制度である、ペアで勉強って実際どう思われますか?


 実はこの制度は自分自身の経験からきています。


 私はいつも学校である友達とずっと勉強してました。その友達は私よりも賢い人で、よくわからない所を教えてくれました。


 一方の私も得意分野を教える事でよりその教科の理解が深まっていきました。


 その結果私の成績は途中からすごく伸びて、現役で国立大学に入りました。


 でもペアで勉強する事の本質は教え合うだけじゃないんですよね。


 受験って1人で勉強するとメンタル的に辛い事が多いです。友達と休憩時間にでも軽く話する事でリラックスやストレス発散出来る所が1番良い所だったと振り返って思います。


 それとその友達から刺激を貰えるんですよね。友達はこんなに頑張ってるのか、それだったら私も頑張ろうって。


 また受験の最後の方になると学校の図書館でみんなと一緒に軽く遊んだりしながら勉強してました。これも刺激を貰いながらストレス発散になりますね。


 今はコロナのため学校で友達と会えない人も多いと思います。


 そんな時はLINEとかで連絡を取り合うのも良いと思います。私自身はケータイを規制するなどは全くしませんでしたし。


 就職活動でもそうでしたが、1人で抱え込まずに周りに頼る事も一つの大きな選択肢だと思います。ただ人それぞれですので合わないと思う方は他の方法が良いと思います。


 それでも私は皆さんにとってこのお話しが少しでも役に立てれば良いかなと思ってます。


 長々と書いてしまいましたが、よければ星とフォローをしてくださると嬉しいです。よろしくお願いします(●´ω`●)

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