第53話 いつもの

この前と同じロータリーで待ち合わせ

A先生と2人で会うのは4ヶ月ぶりだった


駅からロータリーを見ると先生の車はもう着いていた

まだ待ち合わせ時間前なのに…


私に気がつくと軽く手を振る先生

「遅くなってごめんなさい」



「まだ時間前だよ。」


こちらを見ようともしない

今日はなんだか機嫌が悪い感じがした



どこいくんだろう…

何となく気まずくて窓の外に目を向ける


「〇〇(A先生のこと)に釘刺しておいた」

「うちのクラスの生徒に手を出すなってね笑」




「え!?」




「職を失う勇気があるのか!?って」



いやいや

それ人に言えることじゃないような…

なんてさすがに言えない



「あ、ありがとうございます」



2人きりで会うと変な緊張をしてしまう

なぜか全然話さない先生

気まずすぎる…



しばらく走り車はまたあのホテルへ


「あーそうそう!」

車から降りてトランクをあける先生



「りょうこもでて!」


紙袋には

クリーニングされたこの前の服


「似合ってたからまた着てよ」

そういうと私の手を握り歩き始める



「着るって言われても…」



「嫌なの?」


こんな高い服を着たくないなんて失礼すぎて

言えないけど…




「りょうこは決めないから選ぶよ」

部屋を決め今度は腰に手を回してくる先生

不思議と嫌悪感が薄れてる私もいた





















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