第46話 なぜ?

「あの…いつ消してくれるんですか?」


こちらは一切向かず

「今そんなこと考えてる暇ないんじゃない?」

「テスト対策してる?」



「勉強はしてます…」


「まあ、いいや。」

「今日は重点的に教えたいことあるから」



「はい…」

ってなにがしたいのか訳わからない



そしてついた先は先生の家



え?



「今日は奥さん出かけてるから」

「家で教えてあげるよ」




「家はダメです…」



「え?」



「入りたくないです…」



「大丈夫だよ。今日は帰ってこないから」

そういうことじゃない

全然わかってない


「夜遅くまでなんていれないです」



「わかってるよ。送っていくけど」


ふと冷静になった

もしかしたら返してもらえるチャンスなのかもしれない



「なにかあったら大声出してもいいですか?」

 

「それは逆に期待してるのか?」



「違います!本当に…」



玄関を入るとあの時の記憶がフラッシュバックして

感情がコントロールできなくなって

涙が勝手にでてきた 


なかなか入れない私を先生は迎えに来た









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