小説というより、詩のような作品だなと感じました。
雨はたぶん何らかの比喩(じゃないとSFになってしまうので、もし本当に降っているという意味で書いていたらごめんなさい!)だと思うのですが、それがシンプルに紺の心象を現しているのか、あるいは家族との関係とか、作品の中にはっきりと描かれていないものを表しているのか、意味深な印象を与えています。
いずれにせよ、紺にとっては部屋の中よりも外の方が(例え作り物の笑顔を浮かべなければいけないとしても)居心地のいい場所のように思えました。
あと、時々入る括弧書きがいいアクセントになっていたと思います。
素敵な作品でした。ありがとうございます。