第7話 ある晴れた日の駅前に

 私は一人、駅前にいる。

 駅前と言っても人っ子一人、建物一つない駅前だ。

 地方路線の、駅前。何もない。

 人よりも、きっとイノシシの方が多い。

 や、ここを駅前と呼ぶのは間違っているかもしれない。

 何故ならば、この駅と接続している線路は地面と垂直になっているのだから。

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