百鬼夜行


二極化で隔絶された地の底で

名も持たぬ隷属者たち


不可視化された足枷を

絶え間なく引き摺りながら


支配階級の見下す先で

魂を擦り減らし瓦解してゆく


最低賃金以下の命の値段

現世はとうに地獄の飛び地


生ける死人の行列は

いずれは異形と成り果てる


気が触れて尚、憎悪は募り

その矛先は自明の理にて


拝金主義の神棚に

札束供え、畏れ給えよ


終わらぬ夜を受け入れよ

肥えたる腹を震わせよ


百鬼夜行の狂気の沙汰に

恭しくも頭を垂れて


欲と悪意で穢れたる

その心臓を、その心根を


無数の髑髏が群がりて

貪り尽くすを待つが良い。


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