Flieger


あの日、折れたのは

翼ではなく心だったか


いまもまだ見上げる空は

何処までも光に充ちて


これほどに、この身を

憧れで焼きつくす


嗚呼、わかった様な顔で

諦めたふりをしていた


本当は焦がれる胸を

誤魔化せやしないのに


風向きに揺れる

魂の疼きに


消えかけた火が

止めようもなく勢いを増す


もう一度、

あの蒼に帰りたい


其処にしかない風と

寄り添う悦びを取り戻す為


いまならば

躊躇わず飛びたてる


だってほら、

こんなにも心は


何よりも逞しく

光に充ちて


あの空の名を

何度でも呼んでいるのだ

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