ペルセウス

ねぇ君は

あの星を指差して


僕たちの悲しみが

還る場所だと


寂しげに

笑ってみせた


蕾のままの

ちいさな恋は


頼りなく

風に揺られて


今にでも

消えそうに


この胸に

呼吸している


それは

どうしてか


あの星の

またたきに


どことなく

少し似ていて


ねぇあんなにも

遠い光に


せつなさを

重ねてしまう


星のかわりに

流れた涙


もし臆病な

こころの距離に


姿を持たず

消えてく声が


ねぇ遠くまで

ゆけるのならば


もう少しだけ

傍にいて


咲くことのない

ちいさな恋が


ほら やわらかに

夜空にとけて


泣きそうに

またたいている


ねぇあの星に

還るまで。

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