あっさりごはん
黒いもふもふ
尽くして
私はできる限り恋人の願いは叶えたいと思っています。
彼女は私が何度励ましても、尽くしても、「自分は愛されていない」と言うのです。とても悲しいことですが、彼女の求めるものをあげられない無力感の方が大きいのです。
試し行為、というものなのかは分かりませんが、彼女はよく自傷行為をします。私が慌てて、心配して、病院へ連れて行って。彼女は毎回私がこの行為に付き合ってくれることに一瞬の安堵を覚えるようでした。
一瞬なのです。彼女がこれで私の愛を感じるのはただその瞬間だけなのです。
でも、これで彼女は私の愛を永遠に疑うことはありません。死にたい、と願うこともありません。彼女が望んだように私が彼女から離れることもありません。
友人いわく、私はそういった女性を引き寄せる何かがあるんだそうです。確かに私の恋人はそういった人ばかりだった気もします。そのうち、私が彼女たちに害されるのではないかと不安に思うのだと言っていました。
でも、友人が不安に思うようなことは一度だって起きませんでしたし、これからも起こらないでしょう。もう彼女たちの不安はありませんから。
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