第2章・可愛いもの

「白樺さん」

「!?。冬井さん」

「大丈夫?」

「はっはい」


動揺してるのがバレバレで、それでも平然を装って僕に心配をかけないようにしてるのか。

それでも彼女の瞳は今にも泣き出しそうで...

見苦しかった。


大丈夫?


そんなこと言えば誰だって大丈夫と答えるに決まっている。、

なんで僕は彼女に大丈夫と聞いたのだろう。

僕はバカなのか、逆に彼女に苦しい思いをさせたんじゃないのか。



彼女には、あの太陽のような笑顔でいて欲しいのに



千香のせいで全て台無しだ







でも、







どうして僕はこんなにも彼女を心配して、千香に怒ってるのだろう。



彼女の事を好きな訳じゃないのに、どうしてこんなにも苦しいんだろう。


どうしてこんなにも千香に怒りが湧いてるのだろう。



彼女が誰にキスされよう僕には関係ない事なのに。



どうしてこんなにも、嫉妬に似た感情を持ってるのだろう



これが友達同士のヤキモチならばいいのだ。少しは可愛げがあるのだから


でも、もしこの感情は憎く切ない嫉妬だとしたら、





きっと僕はどうかしてる。


これはただの紳士心なのだ






「ごめんね。白樺さん。」

「はい...」

「白樺さんが可愛くてつい。」

「.....」

「でも、白樺さん














女の子同士はノーカンでしょ?」

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