幼馴染みは俺の前でだけ可愛い~尚、学校では陰キャです~

@1ya12ma2to

幼馴染みは俺の前でだけ可愛い

 みんなは、幼馴染みがいるだろうか。

 グーグル先生によると幼い頃に親しくしていた間柄のことを言うらしい。

 俺には幼馴染みがいるが、小中と今年から入る高校でも同じだったので疎遠になるということもなかった。

 ぶっちゃけ放課後は一緒にいるし。

 長年一緒にいれば多少のことはお互い分かるようになってくる。

 だが、一つだけずっと経っても理解できないことがある。

 それが何かというと…………

「京く~ん。入るよ~」

 おっと、どうやら来たらしい。

 百聞は一見にしかずとも言うし一緒に見てもらうことにしよう。




____________________________________________




「京くん?どうしたの?」

「いや、何でもない」

 申し遅れた、俺の名前は石波京太(せきなみけいた)よくいしなみと間違われる今年から高

校一年生の立派な学生だ。

 そして今同じ部屋にいるのが、俺の幼馴染み

の宮川文月(みやかわみつき)、こちらもふみつきとよく名前を間違われる同じく高校一年生のピチピチのJKである。

 見た目は、地毛の茶髪を腰辺りまで伸ばし、目はぱっちりしていてこぶりな鼻が可愛らしいいわゆる美少女という部類の人間だ。

 ずっと一緒に育ってきたのにここまで差が出るとは………神様俺の分まで文月にステータスやってない?

 とまぁ、少し脱線したが文月は贔屓目抜きでも美少女だ。

 こんなに美少女だったら学校でも陽キャのリア充だと思うだろ?

 それが、学校とここに来る見た目が違いすぎる。

 今、ここに来ている文月の姿はさっきも言ったように美少女という姿だが、学校では、分厚い眼鏡にボサボサの髪、極めつけには話しかけるなオーラ満載の不貞腐れた態度である。

 本当に勿体ないことをしていると思ったので何回も学校でもやったらどうだと言ったが毎回同じことを言われて終わってしまう。

試しに、聞いてみることにしよう。

「なぁ、毎回思うけど学校もその格好でいった

 ら?」

「嫌だよ面倒くさい」

「多分めちゃくちゃモテモテになるぞ」

「…不特定多数にモテても意味ないんだよ」

 そう、これだ。不特定多数にモテても意味がないと毎回言っている。

 もしかして好きな人でもいるんだろうか。

 ………悲しくなってきた。

 今までずっと一緒にいたのでそこにいるのが当たり前みたくなってきたが、俺は文月の事が

好きだ。

 多少なりとも好意は持ってくれているからこうして放課後も来てくれるんだろうが、今の関係も十分満足しているのでこの関係を壊すくらいならと、毎回告白できずにいる。

 自分のヘタレっぷりには嫌気が差すが臆病になるんだからしょうがない。

「ねぇ、京くん。昨日のテレビなんだけどさー

 ーー」

 今日もこうして他愛もない日常が始まっていく。

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