第1章・始まり

「お前社長令嬢なんだろ?お金あんだろ?貸せよ〜」

「や、やめて...」


怖い...

誰か助けて...





どうして私社長令嬢なんだろう...お父様の過保護さで私は社長令嬢になった。華愛財閥を承子と決まったあの日。本当は言いたかった嫌です!って




お父様は何故才能の欠片も気品もない私を社長令嬢に任命したのですか?





私にしかできない事じゃない。


私だからできないんだ




「やめろよ!」

「えっ?」


助けなんて来ないと思ってた...

私のひつじに当たる人だって来ないのに



「社長令嬢に手ぇ出したら刑務所から一生出れねーぞ!そっちは金の力でなんでもできんだから」



その通りだけど胸に来る痛み



みんなそんなふうに思ってるのかな




「( ー̀дー́ )チッ!」



「大丈夫?」

「ぅん」

「そっか、じょあね!」

「えっ?あ...」




お礼言えなかった...




次会うときはお礼を言えるかな






「お嬢様!大丈夫ですか?」

「.......」

「お嬢様?」

「初めて...だね。来てくれたの」

「知らせがあったもので」

「そう」




知らせ...



それがなかったらきっと来なかった。





私...なんのために社長令嬢やってんだろ

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