ノアの憂鬱

旋利

第1話 人物紹介

◇久世 新埜(くぜさらや)

→主人公。

憑神に好かれやすい特異体質。

憑神を使役、保護する「憑渉(つきわたり)」を生業とする久世家の次男。

基本的に面倒くさがり屋で、本人はできるかぎり目立たず平穏に過ごしたいと思っているが、何かと目立ってしまう星の元に生まれている。

憑渉としては筋はいいが、まだまだ半人前。

体の内に、六体の憑神を住まわせ、眠れない日々を送っている。


◆天慶(てんぎょう)

→新埜の中に住まう憑神。

犬神。

古めかしい口調で喋る。新埜を敬愛している。

主従愛に熱い。

恋愛にはとんと鈍い。

新埜に惹かれているが自覚なし。

照れ屋、奥手。

お役目は任されれば大概問題なくこなす。

一人称は「拙者」。

新埜のことは「新埜殿」と呼ぶ。


◆勝呂(すぐろ)

→新埜の中に住まう憑神。

トウビョウという蛇型の憑神。

新埜に日夜熱烈なラブコールをしている。

大変な俺様性格。

暇さえあれば新埜を口説く。

須皇が一番のライバル。

お役目は任せれば、スピーディーにこなすも、大概大問題になる。

一人称は「俺」。

新埜のことは「さぁら」と呼ぶ。 


◆須皇(すおう)

→新埜の中に住まう憑神。

狐憑きの一種、飯綱という憑神。

新埜を溺愛している。

出身が関西のためか、関西弁。

少々過保護。

暇さえあれば新埜を口説く。

勝呂を敵視している。

お役目は任せれば、張り切ってやってのけるが、やりすぎてしまうことも少々。

一人称は「俺」。

新埜のことは「さらちゃん」と呼ぶ。


◆彪女(とらめ)

→新埜の中に住まう、最年長の憑神。

愛知にいた狐の憑神の一種。

別名「おとら狐」。

大変な物知りで、新埜の良きアドバイザーであり、また、中の憑神達のまとめ役。

他の憑神からは、「おばば」、「ばばぁ」など呼ばれたりもする。

古風なしゃべり方をする。

内側から出てくることは滅多にない。

もし、外に出てきたその際は、左目、左足の悪い姿で現れる。

これは過去、織田、徳川、武田軍が戦った長篠合戦を見物した折りの流れ弾と、信州犀川で昼寝をしたときに狙撃を受けたためにできた傷。

一人称は「わし」。

新埜のことは「坊」と呼ぶ。


◆夜刀(やと)

→新埜の中に住む憑神様。

別名、夜刀の神といわれる。

元々、蛇型の山の神様だった、その末裔が憑神様になったらしい。

基本的に自由奔放で気まぐれ。

元々憑神ではないので、単身で人間に化けることができる。

化けたら長髪の美丈夫に。

須皇や勝呂ほどではないが、どうやら新埜に興味がある模様。

ちょくちょくからかっては楽しむ。

一人称は「私」。

新埜のことは「姫」。


◇天草予羽(あまくさよはね)

→カルイ、ユルい、エロいの三拍子を誇る新埜の幼なじみであり、悪友。

教会の息子のくせに、信仰心に薄い堕落ぶり。

容量がいいため、裏でさり気なく新埜をおとしめる、黒い一面も。

そのため、新埜にはユダと呼ばれている。

新埜の家のことを理解し、フォローしてくれるありがたい存在でありながら、己の好奇心のために、平気で友人を犠牲にする薄情者でもある。

基本、たぶん悪い奴じゃないはず←


◇久世 一啓(くぜいっけい)

→新埜の兄。

久世家現当主にして、久世の長男である。隠居した父に代わり、家業を継いでいるが、基本的に情報を仕入れたり、仕事の依頼を請ける側で、専ら業務は力の強い新埜にやらせている。

仕事に関してはまぁまぁもめるが、兄弟仲は悪くないらしい。

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