ダンジョンボス攻略報酬


 ダンジョンの攻略も終えたし、そろそろ帰ることにした。


「さて、そろそろ帰るとしようか。」


「そうね、早く帰って布団の上でゴロゴロしたいわ~。」


「ミースにはアタイが報告しとくよ。これで旅の資金も潤うはずさ。」


「お兄さん達と旅っ!!楽しみ♪」


 ドーナの言うとおりこれで旅の資金は潤うだろう。次の街が楽しみだ。


 未来に胸をはせていると、ぽつりと寂しそうにバフォメットがつぶやく。


「ふむ、もう帰ってしまうのか?またつまらなくなるな。」


「安心しろ、今度は100年なんて待たせないさ。また近いうちに手合わせにくるよ。」


 というのもバフォメットの攻撃に関しては、ドーナやランも学べるところがたくさんある。できればまた戦って技術的に強くなってほしいものだ。


「クク、それは楽しみだ。我も鍛練を積んでおくとしよう。ヒイラギ、貴様とも一対一で戦いたいものだ。」


「俺の気が向いたらな。」


「楽しみにしているぞ。帰り道はそこの扉をくぐれば入り口まで戻れる。」


 そう言ってバフォメットは奥の扉を指差した。


「あぁ、ありがとう。それじゃあ、またな。」


 バフォメットに別れを告げて、俺たちは扉をくぐった。すると目の前にまた扉がある。さらにその扉をくぐると、ダンジョンから出ることができた。


「ふぅ、戻ってこれたな。」


「あっ!?皆さんご無事ですか!?」


 扉から出てきた俺達をミースが出迎えてくれた。どうやらずっと待っててくれたらしい。


「この通り全員無事だ。心配をかけてすまない。」


「ホントに心配したんですよ?でも皆さんご無事で安心しました!!それでダンジョンはいかがでしたか?」


「あぁ、それについてはアタイが説明するよ。」


 先程攻略に成功したダンジョンに関して、ドーナがミースに説明を始めた。


「なるほど、ではお約束通りダンジョンボス討伐報酬として、白金貨20枚と災害指定のデモンを討伐したとのことでさらに白金貨10枚をご用意します。」


「そんなにもらっていいのか?」


「えぇ、デモンは災害指定の魔物で討伐すると懸賞金がでるんです。それぐらい強い魔物なんですよ?」


 ミースがそう説明し、白金貨計30枚が入った袋を手渡された。


「こちらが白金貨30枚ですね、お疲れ様でした!!あっ!?そういえば暫く旅をするんでしたよね?」


「あぁ、いろんな街に行ってみたくてな。お世話になった。」


「いえいえ!!むしろこちらこそダンジョンの解明をしてもらったり、ドラゴンを倒してもらったりでホントにお世話になりました!!また、戻ってきてくださいね?」


「もちろんだ。」


 ミースに再び戻ってくる約束をして、俺たちはギルドを後にするのだった。

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