アメリカでの生活 その2

 私は、アメリカの大学検定で全ての教科で満点を取り、ハイスクールを中退して大学へと進んだ。

 そしていきなりマスターコースに入れた。


 各分野の論文を書いて大学に持っていくと、全ての論文が現代の最先端科学で疑問となっている部分の答えを出したものだったからだ。

 出会った教授たちは、14歳の子どもが書いたとは思えない内容にびっくりしていたみたい。

 でもね、かぐや一族の研究は、地球よりかなり先を行ってるから、私が与えられた知識の中では初歩的なものだったから、こんなのでいいの? って感じだったんだけどね。


 それと翁じいのいういわゆる『実弾』、なんだか映画に出てくるマフィアみたいな言い方だけど、お金もかなり渡したみたい。


「ふぁっふぁっふぁっ、『実弾』ていってもほんのお小遣いです」

 と翁じいは笑いながら言ってたけど………

 そんな少ない金額じゃなかったと思う。

 自由を履き違えている教授や学校関係者が、「ここは自由の国アメリカです。学び方も自由なのです。責任を持って任務を遂行いたします」とか言って、正規のルートを逸脱したルートで勉強できるように、ちょー協力してくれてるんだから、表面上は友好的に。


『実弾』——私も今度どこかで使ってみようっと、地球人に頼み事する時ね。みんなどんな反応するのかな………


 私はまだ自分名義の通帳を見てないんだけど、どうも本当に百兆円という途方もない金額が入っているみたい。


 こうして私は10校の大学を掛け持ちする事になった。それぞれがかなり専門的な最先端の事をやってる大学で、期待していたんだけど………



———鉄ちゃんからのメール———



月夜ちゃんへ


プロテイン届いた。

段ボールいっぱいに5箱もだよ。

ありがとう、ちょーうれしい、ガシガシ飲んでマッチョになるね。

愛敬園のみんなにもお服をいっぱい送ってくれて、ふーせんママもちょーよろこんでいます。

体に気をつけてがんばって下さい(^.^)




———月夜姫のメール———



鉄ちゃんへ


元気ですか?


月夜は今、なんと大学へ行ってます。

でもね、あんまり面白くないヽ( ̄д ̄;)ノ


鉄ちゃんはもうすぐ高校受験だよね、受験する学校は決まった?

月夜が傍にいたら進学校にいけるくらい色んなこと教えてあげるのに、できないからツライ( T_T)\(^-^ )

でも、鉄ちゃんだってやってできない事はないんだから希望をもってガンバッテo(^▽^)o

プロテインばっかり飲んで筋肉馬鹿になったら絶対許さないぞ、その時はチョーップ!

本当はスマホ送ってあげたいけど(本当は声が聞きたい(´-`).。oO)愛敬園のみんなが羨ましく思うだろうから辞めておくね。

電話しようにも時差があってかけづらいから、メールだけにしとく(T-T)

日本に帰ったら真っ先に会いに行くから首をながーーーーーーーーーくして待ってて。

それじゃ体に気をつけて、風邪なんかひいちゃダメだぞ!

愛敬園のみんなにもよろしくね。


月夜


———鉄ちゃんからのメール———



月夜ちゃんへ


大学ですか?

すごいすごい!

僕は高校に行かないで働く事にしました。

愛敬園にまたたくさん子どもが来たから、ここを出て一人暮らししようと思う。

そして稼いだらお世話になった愛敬園にお金を入れようと思ってるんだ。


頑張るからね、月夜ちゃんも頑張って大学を卒業して下さい。

それじゃね。


PS:月夜ちゃんのメールがいつも楽しみです




————————————



「鉄ちゃん偉い………」


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