剣神の弟子を夢見て旅をする
すたりな
生きるきっかけと剣士の冒険
俺の名前はジャック。
今は剣士として様々な惑星を旅をしている。
俺は元々孤児だった。
戦争によって親が死んだことで、住む場所を失い、
残飯あさり等をして何とか生き繋いでいたのだった。
そもそも当時は子供だったので生きていくすべはそうするしかないのだ。
同じく孤児だった俺と同じ二人組の子供がものすごく強く、憧れたものだ。
ぱっと見はどちらかは覚えてないけど、恐らく女の子だった――と思う。
次に二人に会ったら鍛えてもらおうかと思ったのだが、
いつの間にか居なくなっていたのだ。
人攫いにでもあったのだろうか?
――いや、あんだけ強いんだ。
きっと有名な師匠の道場にでも住み込みで入門したのだろう
俺と違って男でもない上に、同じ立場なのにあんなに強いなんて………。
――俺も強くなろう!
そう思って都会から離れ、山で生活していたのだ。
住むべくその山に移動したら、そこに壊れたロボットの残骸が落ちていたのだ。
その数は一体、二体ではなく数百体以上にも上るのだ。
そこでの生活は、
朝は野山で食料集める。
昼は残骸いじり構造を覚える。
夜は木の棒を持って剣術の練習。
時折町にマキや果実を売りに行くついでに生活要因なども買い足す。
*******************************
そういった生活に明け暮れ、数年が経過していた。
その頃にはロボットの仕組みを理解できるようになり、
パーツを組み上げ一体の12メートル程のロボットを完成させてしまうほどだった。
後日、その機械ロボットは「機動騎士」というらしい。
試作品のアームを持ち歩いていたところ、
偶然にもその惑星に来ていた商人に目が留まり、詳細を求められた。
完成した機動騎士を見せたところ、購入してくれたのだ。
――かなりの金額で購入してくれたのだ。
商人が言うには、「ここまでのパワーのある機動騎士をまともに買おうと思ったらかなりの金額になるし、帝国からの許可が必要」だそうだ。
その時の売れたお金でショートソードと呼ばれる武器と身なりを整えるべく衣類などを購入した。
アームに関してだが、
機動騎士の残骸からは1メートル程度の長さのアームを組み上げることができた。
アームを使って地面に拳を振り下ろすと
直系10センチほどのクレーターが出来上がるほどだった。
そのパワーと我流剣術で用心棒をやってお金を稼ぎ、そして今に至るわけだ。
――そもそも俺はなぜ旅をしているか?という所に始まる。
それは剣神に弟子入りするためである。
剣術に関しては我流。
当然知名度なんてない!
じゃあ、剣神に直接会って弟子にして貰い剣術を磨けばいい。
そう思ったからである。
なぜ今頃になってそういった経緯になってるかという事であるが、
ある日、用心棒としてある惑星で仕事をして終わった後だった。
ちょっと遅いお昼でも食べに行こうと思い、
たまたま大通りを歩いていたところ電子新聞が目に入ったのだ。
見出しを大きく書かれており、それが気になったからである。
「宇宙最強の男、剣神!」
――俺はそんな男知らないし、何者だ?
そもそもそんな流派は知らないぞ?
そんな事柄が切っ掛けだった。
その流派の免許皆伝持ちの領主らしき男が
剣聖を倒したと話題になっていたのを思い出した。
世間ではマイナー流派と言われているが、
こうして剣聖が倒されているのは事実なのだ。
その男がこうして電子新聞のトップを飾っているわけだ。
電子新聞では動画が再生される。
【――剣聖? あぁ、俺が倒した。俺が最強だ。
俺が剣聖だ。認められないなら、
残り全員を今すぐここに連れて来い! 全員斬り伏せてやる】
その男はそう言っていた。
更に男がハッと思い出したように言うのだ。
【最強は俺じゃない。師匠だった】
しかも、その剣聖を倒した男よりも強いだと?
その後スクリーンにキリリとしたいい感じの顔が映し出された。
――うん、かなりカッコいいな。
これは当然気になる。
是非とも手合わせして頂いて、弟子にして貰うのだ。
まさにこれがきっかけで旅をしているのだ。
この世界には宇宙海賊というのが居て、戦艦に機動騎士を数十体も搭載、保有してたりする。
戦艦や機動騎士はそもそも高額である。
領主であっても旧型しか持って無かったり、下手すれば張りぼてのように持ってるだけの領主も多かった。
例え張りぼてでも、三万隻保有してる領主をやってるのと、最新鋭だけど千隻しかないのではやはり戦力として見られた時に不安に思うのだろう
機動騎士も同様である。
海賊や他領主から攻められれば、最悪領内が荒らされることになる。
その為の予備戦力は必要なのである。
ある人がこういうのだ。
【海賊は俺の財布だ】
俺にはまだ無理だが、海賊をいつかは討伐してみたいと思うのだ。
――そうして、ジャックは『剣神』を探して他の惑星へ旅を続けるのだった。
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