第14話 日本からの転生者、草凪誠のハーレム
トキ、リンと共に冒険者になってからかれこれ1週間が経ち、誠は魔法が使用できるトキに魔法を教わることになったのだが、草凪は使用できる適正魔法が全く分からなかったため、属性魔法を確認したところ、なんと全属性の魔法の使用が可能であることが判明し、取り敢えずトキが使用できる水、炎、風属性の魔法は全て習得することにした。
「ま…誠さん、凄いです!」
「そっそうかなぁ?」
草凪は何も考えずに魔法を発動していたらコップから満杯になってこぼれる水のように勢いよく出てしまっておりその魔力の量にトキ達は驚いていたのだ。
そんな誠の凄さに驚いたリンは誠に尋ねる。
「誠、あんた魔法剣士でも目指してたりする?」
「いや、特に考えたことなかったなぁ…」
誠は魔法だけでなく剣の技量も神様のおかげで強化されており、それを自分の力のように振る舞っていた。
オタクなら確実にウザがるような態度で可愛い姉妹を連れて冒険していることをよく思わなかった同業者はトキたちがいないところで草凪に闇討ちしようとしたりしていたけど逆に返り討ちにされたりと草凪の制裁は日本にいた時のように限度を超えていた。
まずは返り討ちにした同業の意識が飛ぶくらいの強力な風魔法で街から森へ吹き飛ばしたりとかなりやばかった。
「誠、どこに行ってたのよ?早くクエストに行くわよ!」
「ごめんごめん、ちょっとトラブルに巻き込まれちゃって…」
誠は馬車を借りて公爵家に手紙を届けるのが今回のクエスト依頼であった。
公爵家までは馬車で1日程度かかる距離でこの辺り一辺は魔物の出現などもあるため冒険者に頼んだ方がかなりの確率で信頼できるみたいだ。
そんなこんなで公爵家まで無事に辿り着き、手紙を渡すことに。
だが公爵の屋敷の中はとても不穏な空気が漂っていた。
理由は公爵婦人が何者かに毒を盛られてしまったため、国王陛下夫婦と王女様もお見舞いに来ていたのだった。
「お母様ぁ~!」
公爵の娘は大声で泣き叫んでおり、王女様はただ慰めることしかできなかった。
「ねぇ、誠なら毒も治せるんじゃない?」
「何?妻の容体をなんとかできるのか?」
「ぼっ、僕でよければなんとか…」
誠はトキから貰った魔法の書をペラペラッとめくりながら解毒魔法を探すが全ての異常な状態から回復する魔法を見つけ、公爵婦人に初めて使う魔法を唱えることにした。
魔力はかなり高いからその分解毒の効果も倍増していたからなのか、一気に容体が回復しており、公爵とその娘、国王陛下と王女は深々と草凪に頭を下げていた。
「ありがとうございます、このお礼は必ず…一生掛かってでもお返しします!」
公爵婦人は誠に涙ながら感謝の言葉を述べていた。
毒のありかを確認したところ料理長に成りすました男が犯人であることが発覚し、その男は当然公開処刑することになった。
それから誠は公爵の娘と王女と婚約することとなったが二人とも年齢が14歳と日本ではまだ結婚するには早い年頃だ。
公爵の娘の名前はマギー、王女はレイラでマギーはとても高飛車でわがままな性格でレイラは礼儀正しいお姫様だ。
誠のパーティにはトキ、リン、レイラ、マギーと共に冒険者としてこれからも活躍していくのだった。
こっちのハーレムはジョセフとは違い草凪誠も満更ではないようでかなり充実だった。
これから誠がジョセフの異世界人生を変えることを誰も想像などしていなかった。
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