深淵のエリザベート ―かつて泣き虫姫と呼ばれた君へ―
止流うず
一階 善神大神殿
001
俺の目の前には1人の男がいる。
そいつは面倒だなぁという視線で俺を見て、家を見て、そのみすぼらしさにため息をついた。
「あのね。何度も言うようだけどそろそろ払ってもらわないと困るんだけど」
「いや、その、無理っつーか。もうちょっと待ってくれね?」
「事情は知ってるけどねぇ。そもそもそれ以前から待ってたわけだし、遺品に何か金目のものはなかったのかい?」
「いやぁ、それがその、全くっつーか、何もないっつーか。売っても二束三文っつーか」
「じゃあ、その二束三文でいいよ。とりあえず寄越しな」
男が手のひらを差し出してきたので俺はポリポリと納屋を指さした。
「好きに持ってっていーですよぅ」
「投げやりだなぁ。まぁせめてもの慈悲で農具は残しといてやるよ」
次は持ってくけどな、と領主の館に属する徴税官は、お付きの下っ端の男が連れていた男奴隷に納屋を漁らせ、そこに収められていたがらくたを持っていかせていく。
底の開いた鍋。折れた柄杓。壊れた板材。そういうものの詰まった納屋。そこから金目のものをなんとか探しだした男奴隷の頬を「おっせーんだよ。はよやれやボケカス!」ぱっちーんとぶっ叩く男。
そして「ほんとに二束三文だったな。ご愁傷サン」と言って去っていった。
「ああああああ憂鬱だ」
税金払えねぇ。畜生。ファック。爺。せめてもうちょっと金目のものなかったんかい。
次に税金払えなかったらどこぞの農場で人足か。軍に徴兵されて前線か。もしくは今男にぶっ叩かれた奴隷に堕ちる定めである。この土地にはそういう法がある。
「っていうか今日のメシどーっすっかなぁ」
はぁああああああと溜息を吐きながら背後を見る。そこにあるのは荒れ果てた畑だ。ぽつんぽつんと農作物が植えられているが、爺が死んで以降手入れを怠っているせいか作物の出来もそんなによくない。
あああああああああ、爺ぃいいいいいいい。なんで俺農夫なんだよぉおおおおおお。せめて学問ぐらい身につけさせてくれてもよかったじゃねーかよぉおおおおおおお。
字も読めねぇ。学もねぇ。武術の才は並。ついでに畑仕事もできねぇ。五体満足な身体であるが俺はそんなもんである。畜生。畜生。先がねぇよぉ。詰んでるよぅ。
「あー、腹減った」
家の脇に生えてる木の皮を素手でむしってしゃぶる。唾液でほぐしてむしゃむしゃする。まずい。くっそまずい。空腹感を紛れさせるしかできねぇ。農作物をとってもいいがとったら終わりだ。次に食うものがなくなる。
絶望しながら納屋に向かう俺。奴隷が漁ったあとだからろくなもんはないと思うけど、爺のガラクタの中に換金できるものがないと死ぬ気がする。がらがらと漁る。がさがさと漁る。壊れた雑貨しかねぇ。干からびた果物発見。齧る。苦い。まぁ喰えないこともないが、ゴミは捨てろよクソジジイ。といいつつムシャムシャ食べる。
「まじぃ」
えれえれと口の端から溢れる唾液。木の皮の渋みと干からびた謎果実のコラボレーション。死ぬわ。マジこんな生活してたら死ぬわ。
あああああああと絶望しながら拳を床に叩きつけた。
「あ?」
かつんと音がした。なんだこの音。
「あ? なんだこれ? 下になんかあるのか?」
金か? 爺さんもしかして埋蔵金隠してた? へそくり? へそくりはありますかー?
ボロい納屋の床に対して拳を叩きつける。悪い子! 悪い子! 俺から金を隠す悪い子! がっつんがっつん殴って破壊する。
「ひゃっはーーーーー! 埋蔵金だーーーーー!」
穴があった。
穴があった。
金はなかった。
「縦穴だ。底が見えん。なんだこれ? こんな穴の上に納屋建てて馬鹿なのか爺さんは」
穴の入り口には入り口を囲うような縄となんか書いてある札がべたべた貼ってある。読めん。わからん。金じゃないならどうでもいい。
「畜生。畜生。くそ、山に入って獲物でもとってくるかな……」
バレたら狩人のイオニダス爺さんに殺されるかもしれんが背に腹はかえられない。ぐぬぬと穴の底を睨みつける。期待させやがって畜生。
せめて何か金目のものでもないかと目を眇めて穴の奥を見るも先にあるのは底の見えない奈落のみ。
……適当にガラクタを手にとって投げ入れてみる。耳を澄ませる。結構な時間が経ってからカツンという音が響いた。
「……深いな。埋め立てるのも面倒そうだ」
とりあえず塞ぐにも、ぶっ壊した板材の代わりを調達してこなければならない。増えた面倒にぐぬぬと歯を食いしばって、ぐぅぅと腹が鳴った。
「そういや縄って食えるんだっけかな」
ちらりと穴の入り口に錆びた鉄釘で固定されている縄を見た。縄は水で煮ればなんとか食えた筈だ。
紙も頑張れば食えるかもしれない。つーか紙か。高級品だな。ボロボロだけど売れば金になるか? 文字が書いてあるし行商人が面白がって買ってくれる可能性があるかもしれない。
板材の縁から手を伸ばす。
「ぬ……ぬぬぬ。届かん。ぐぬぬぬ」
手を伸ばす。手を伸ばす。手を――ぐらりと身体が揺れ、あわわと慌てて身体を引き戻す。
「あっぶねー。落ちるとこだった」
縄までもうちょっとなんだけどな。鍬かなんか使えば取れるかなと立ち上がったところでバキリと床から音がした。身体が傾いた。手を伸ばした。何もつかめなかった。
――そして俺は落下した。
底に落ちるまでが長かった。その間に諦めは完了していた。こんなくだらないことで死ぬのかとかなりの後悔の伴った落下だった。
岩肌がくっきりと見える。手を伸ばせばと伸ばしかけて諦める。最近食ってないとはいえ成人男性一人分の体重だ。こんなゴツイ岩肌に手を伸ばせば腕が摩り下ろされて終わるだろう。
いひと嫌な笑いが顔面を満たす。口中に苦い唾液が満ちる。ああ、やだな。死ぬのやだな。
「ふんッ!!」
せめてもの抵抗として全身に気を満たす。地に脚が接していないからそこまで強力な力は使えないが、体内の勁力を練り上げて外皮と内臓に衝撃に対する耐性を与え――俺は馬鹿か!
「ちげぇよ! こうじゃねぇ! だが、いける! これならいける!」
空中で姿勢を整える。壁にギリギリまで近づく。脚から落下するように仕向ける。内力を練り上げて対衝撃を限界まで脚に付与する。後は何千回何万回と練習した姿勢で待つ。
ギリギリの賭けだ。万回やって一回成功するか否かだろう。だが死ぬわけにはいかなかった。死ぬぐらいなら死なない努力をすべきだった。
ジリジリと足裏に焦燥感が染みこんでくる。地上まであと少し、だが武才なきこの身の一世一代の賭け。
「ふぅぅぅぅぅぅ――」
来い。来い。来い。来い。来い!!
足裏に衝撃――このままでは衝撃により脚が潰れ、俺は死ぬ――すかさず衝撃を足裏から身体に逃し、身体の各部分を型通りに動かす。体内の衝撃がそのまま脚から腰に、腰から腹に――勁力と同じように身体の動きで誘導――腕に、手首に、手のひらに――「はッ!!」
とん、と岩に手のひらを叩きつけた。反動一つ残さない。反動があったら反動で腕が弾けるからだ。この先30年は出来ないだろう死の直前に昇華した俺の武。
「ふぅぅぅぅぅ――成功した」
落下の衝撃全てを身体から岩に逃した。並の武才である俺にできるかわからない賭けだったが火事場の馬鹿力で成功させた。
ぴしり、と俺の手のひらが触れた岩肌に罅が入った。お、と思う間もなく、びきき、と岩肌の割れ目が広がる。バキバキバキと衝撃が伝わっていく。
残心のまま、武の余韻に浸っていた俺はパラパラと小石が降ってきた辺りで上を見上げ、巨石が落ちそうになっていた辺りで気づいてその場を慌てて離れるのであった。
「だぁああああああああ。ひ、ひぃい。し、死ぬとこだった」
地響きを立てて巨石が落下した。あわやと再び訪れた死の危機に背筋が凍った。こんなことだから俺は並なのだ。
「あー。あー。あー」
ひぇぇと慄きながら身体の調子を確認し、傷ひとつないことを確認してから俺は上を見上げた。ちょぴっとだけ光が見える。岩肌は硬く、登って帰るにはだいぶきつそうだ。
「つか、水とか食料とか……。しかし明るいな。ここ」
目に痛くない程度に岩が光っている。よく見ればヒカリゴケの一種なのか光ってる苔が見える。むしって商人か薬剤師のババアに渡せば高値で売れそうだが。
「……帰れる算段がついてからだな。そりゃ」
ポリポリと頭を掻いて周囲を見た。最悪食料が見つからなければヒカリゴケでもなんでも食うしかないのだ。
「蟲か鼠でもいりゃいいんだが……」
水分は滴る水でなんとかなるだろう。あとは食料さえあれば地上よりも快適かもしれなかったが。
「税金納めなけりゃならんしなぁ。逃亡罪が適用されてたらコトだぜ」
一週間以内に地上に戻る方法を探らねばならん。
さてあちこちを探してみた結果。壁に人が通れる程度の穴を発見する。ここでうだうだやってても壁を登る体力もない以上は先に進んでみるのが良いだろう。地下水でも見つけりゃ一息つける。そこに魚がいれば万々歳だ。
気力体力の充実を待って壁登りに挑戦しよう。
の、前にひと通り型を練習する。歩法、正拳突き、蹴りを少々。うむ、腹が極限に減っている以外は体調は万全だ。一日程度なら動けるだろう。
ガツンガツンと穴の壁を殴って簡単なことでは崩落しそうにないことを確認してから中に入る。さっきの衝撃で崩れかけてたらやばいもんね。
「で、これか……」
頭をポリポリと掻いて俺はそれを見上げた。
門である。岩の道を通り抜けた先にぽっかりと空洞があり、その先に遺跡らしき建物が見えるのだ。
「……まぁ建物があるってことは誰か住んでたってことで」
うまくすれば使える井戸が見つかるか?
門や扉には何か文字が書かれているが全く読めない。いろいろと爺に昔話とかを聞かされているからいろいろなことをそれなりに知ってはいるが、学はないのだ。
っても、遺跡を見上げててもしょうがない。中に入ってみようと扉に手を掛けたところでにゃぁと声が聞こえた。
「あ? 猫?」
振り返った遺跡前広間に猫がいる。猫だ。四足で歩行するただの動物。生き物。つまり肉。
そこそこ距離は離れているが、勁力を練って一息に踏み込む。掬い上げるように手を地面すれすれにかすらせて捕獲しようとすればささっとそいつは俺の動きに対応して逃げ出してしまった。
「ちッ。道具がねぇとどうにもならんか」
久しぶりの肉だと期待したのに、つか急に動いたので腹が減る。くそぅ。
つかなんで猫? かつて遺跡で飼われてた猫が生きてた? 蟲か鼠でも食ってたのかな?
猫が逃げ出した先を見ればどうやって登ったのか遺跡の一階の屋根部分に蹲り(露出しているのは一階部分の壁ぐらいで二階以降は岩で隠れているのだ)、俺を見下ろしていた。尻尾で壁をぺしぺしと叩いている。
「……遺跡の中に道具があればいいんだが」
うーん、肉食うなら火がないとなぁ。腹壊したらちょっと問題だ。俺は魔法が使えないし、薪になりそうなものもあればいいんだが。
そうして俺はヒカリゴケが侵食してるのか、そこそこ明るい遺跡の中へと入り――
「は?」
――慌てて逃げ出した。
「グルルルルルル。ニン…ゲン……コロス」
入り口付近にいたソレが俺を追って遺跡の入り口に姿を現す。
「おいおいマジかよデーモンかよ。くそッ、どうなってやがるんだ!!」
デーモン! 辺境人の宿敵たる人類の敵性種族!
粗末な剣を持った泥状の人型生物が唸り声を上げて襲い掛かってくる。
その動きはそれなりに素早い。対抗するために俺も歩法を整え、呼気を正し、内力を練って拳に視覚化できる程度に強力なオーラを纏わせる。
「空腹だというのに、手間を掛けさせやがって! 来いよ!!」
邪悪な神の下僕たるデーモンは聖なる神の信徒が扱う神術か、賢者の行使する魔法か、正しき人間が持つ生のオーラでしか滅することはできない。
斬りかかってきた剣の腹に手を添え、そっと流し、奴の間合いの内側に滑り込み、練り込んだ勁力を打ち込む。泥の身体が撓み、デーモンの存在が揺らぐ。軸足を蹴り飛ばし、コケさせ、顔面に肘を落とす。肘にまでオーラを纏わせていないが、泥が弾け、相手の身体が不自由になる。
「ッ……」
愛の概念を纏わせた聖衣がないため、瘴気に肉体を侵食される。肘や脚を火傷したような痛みが襲う。が、構わずオーラを練り、とどめの正拳を頭に打ち込んだ。
「……ホロビヲ……」
「ちッ、余計な消耗をさせやがって」
呼吸を整え、オーラで負傷した部分を洗浄する。しかし、空腹が酷い。めまいがしそうだ。苔を食うべきかもしれない。
歩き出そうとするとチャリン、という音がする。最後の正拳突きで消滅したデーモンがいた辺りに古い貨幣と粗末な剣が転がっていた。
「……こいつは、銅貨か。まぁ税金の足しにはなるかな」
ただ見たことのない貨幣だから行商人に一度価値を問うた方がいいかもしれない。
剣も拳術と同程度に習熟しているので使えないことはないだろう。デーモン相手に生身で戦うより消耗は少ない筈だ。
「あれがまだいる可能性は高いだろうしな。しかし、こんなところにデーモンがいるとは」
俺が住んでいるこの辺境は人類支配圏の端も端だ。人類最大国家である聖王国の所属であるが、村や街も少ない。また少し歩けば海を隔てた暗黒大陸へ繋がる港もあり、その影響か、暗黒神の支配する暗黒大陸から強力なデーモンがやってくることがある。
デーモン。破壊者。絶対殺害存在。邪悪なる神の信徒。
人類と敵対的な種族であるデーモンと戦うことは辺境の男の使命でもあった。俺も爺さんからひと通り武術の訓練を受けており、さっきのような下級のデーモンなら一人でも倒せるように訓練してある。
呼気を正し、剣を握る。ひと通り型を練習して剣の腕に鈍りがないことを確認する。
が、そろそろ腹も限界である。くそうと壁の苔を見る。毒のチェックもできてないが食えるか? それより蟲を探した方がいいか? 猫が生存できているぐらいだ。何か食える生き物がいるはずだ。まさかデーモンを食ってるわけがない。
にゃあと声がした。振り返ると猫がいた。
腹は限界だった。
「待ってろ。すぐに食ってやるから」
剣を構える。先ほどより射程は広い。一撃で仕留められるはずだ。いや、脚にでも当たればいい。そうすれば悠々と殺して腹に収められる。
「ま、待つニャ! ミィも食べても美味しくないネコ!!」
「しゃべ……?! くそ、デーモンだったか! ぶっ殺す!!」
知能ある種類かよ! 高位のデーモンには人語を流暢に解し、高位の魔法を扱うタイプもいると聞く。その類かよ!
なんでそいつが俺に先手を撃ってこなかったかなんて知らない。デーモンの考えなど知った事か。それよりも相手に魔法を使われる前に殺す必要があった。
粗末な剣にオーラを纏わせ「待つニャ! 待ってニャ!! ひぇええええ!!!」「逃すか!」踏み込みから剣の投擲、避けられた! 糞! 拳にオーラを纏わせ、空腹にめまいがするが気合でねじ伏せ、ああ、糞! 追いつけねぇ! 猫はまた遺跡の屋根に逃げてしまう。
「おおおぉおお。くそ、こんなところで俺は死ぬのかよ。ひもじぃいいいいい!!」
最後の気力を使ってしまったのかがくりと地面に膝をつく。腹も減ったが喉も渇いている。ぜぇぜぇと身体が苦しい。普通に動くなら一日は動ける体力でもオーラを振り絞れば2戦も保たない。生命を振り絞るのだ。当たり前だった。
「にゃにゃ。ミィの話聞いてほしいにゃ」
「おう、なんでもいいからお前は死ね! この糞デーモンが!」
声を振り絞ればにゃぁぁと悲しげに鳴く銀色の猫。うるせぇ! 猫がニャアニャア鳴くんじゃねぇよ!
「デーモンじゃないにゃ! 商業神バスケットの眷属ミー=ア=キャットにゃ!」
「ああ? 神? 眷属だと」
別に神々しくない。それに商業神だとぉ。暗黒神にも媚を売る蝙蝠野郎じゃねぇか。
「それが本当だとして俺になんの用だ。俺の守護神は辺境と放浪の神ヘレオス、正義と徳の神ゼウレだ。貴様らのような誰にでも物を売る欲望と金貨の神に用はない!」
「まぁまぁ。ミィはこのダンジョンの専属商売人ニャ。だからミィはこのダンジョンを訪れた誰にでも物を売るにゃ。だから声を掛けさせてもらったにゃ」
それがたとえミィに剣を向けた狼藉者であろうともと猫は嗤う。
「ふん、と言っても俺には金はない。残念だったな欲望の神よ」
そもそもが金がなくてこんなところに落ちたのだ。一銭もないとはこのコトである。清々しい気分だった。
「何言ってるにゃ?
もう俺が動けないと思ったのかとことこと猫は降りてくると、俺の懐をふんふんと漁り、ぺしぺしとデーモンからの戦利品である6枚の銅貨を抜き出した。
「おい、こんな価値のわからないものを――」
「6ギュリシア。一椀の粥と一袋の葡萄酒ぐらいなら売ってやれるニャ」
「あ? 使えるのか?」
にゃあ、と猫は嗤った。
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