第21話 戦術の明鏡止水
清水先輩に杏さんを加え、俺たちは喫煙室に行くことになった
本来先生達しか使わない場所のはずだが
ここにもう一人いるってのか?え、普通に犯罪じゃね
喫煙室に入ると煙草をふかしている不良がいた
不良はこちらに気づくと睨んできたが清水先輩達を見るとすぐに目が優しくなった
「・・・・なんだてめぇらか。ここに入るとお前らまで疑われるぞ」
「そう思うなら喫煙室から出てよ。さっき話してた子達だから」
「あー、めんどくせぇ・・・・ちょっとだけだかんな」
煙草臭い喫煙室から抜け出し
不良は後ろ頭をかきながらめんどくさそうにあくびする
「小原蘭。四女帝とかなんだかしらねぇやつの一人だ。覚えなくてもいいぞ」
「この方は戦術の明鏡止水と言って我達を仕切ってくれてます♪」
「いつも蘭ちゃんの考えは凄いよ。私のI.Q150でも思いつかないくらい」
清水先輩と杏さんが褒めまくると
小原先輩は少し嬉しそうにしたがすぐに目つきが戻り
お前らがバカすぎるんだよ、と付け足した
あー、この人今時の素直になれない人か
「つーか俺のとこ来て何したいんだよ?教えることなんざ何もねぇぞ」
「何かコツとかあったりしますか?」
「ねぇよそんなもん。敵の位置把握して味方の位置把握して味方の力を十分発揮できる最善のやり方を探してそれを実行するだけだろ?」
いとも簡単にそんなこと言う小原先輩に
俺も坂本さんも京塚さんもちんぷんかんぷん
その俺たちを見てため息をつく小原先輩
「例えば杏だと怪力だから狙撃兵相手には不利だがそれ以外なら無双出来る。守護兵一人付けて最前列に置いときゃ勝手に仕事してくれる」
「いやいや滅相も無い!蘭さんの指示あってこそなので!」
「す、凄いです、そこまで考えられませんよ」
「俺は動きたく無いから利用してるだけだよ。勘違いすんな」
小原先輩はそこまで言うとまた煙草を吸い始める
するとなぜかずっとニヤニヤしてる清水先輩が全員に聞こえる様にこう言った
「というのは昨日頑張って守と考えたんだもんね。どうしたら皆に伝わりやすいかってすっごく悩んでたんだもん」
「てめっ!んなわけねぇだろ!」
「えーっポケットの中にさっきと同じセリフのメモが入ってるの知ってるんだよ〜?」
「う、うるせぇ!死ね!バーカ!!!」
清水先輩の弄りに小原先輩は顔を真っ赤にして逃げる
俺はつい笑ってしまったがこの人が普通の人で良かったと思った
・・・・ということはあと一人は狙撃兵か
「難ありって言ってたけどそこまでって感じだね」
「確かに」
「安心してるとこ悪いけど真琴ちゃんに百合ちゃん。最後の一人は本当に覚悟した方がいいよ」
清水先輩がそう言うと何事も無かったかのように小原先輩が戻ってくる
杏さんもなんか気まずそうな顔をしている
その二人の顔を見て察したのか小原先輩も顔をしかめる
「気をつけなお前ら。あいつは本当にやばい。なんであいつに負けてんだって思うと腹が立つ」
「え?そんなに?」
「うん、じゃあ行こうか、最後の一人の場所。ハンバーガー屋さんに」
小原 蘭 16歳 誕生日3月3日
身長162 髪 オレンジのストレート長髪(肩甲骨まで)
戦術タイプ(主に頭脳戦法を得意とする)
男口調のタバコも吸ってる現役ヤンキー
というのは一年前の話で他の三人によりかなり柔らかくなった
面倒見が良いが怒りやすく、よく物が飛んでくる
守達の考え方に毒され、たまに常識を見失う
色々悪い事をしてる噂が立っているが正義感はある
二年生でツッコミ役で他三人をまとめる唯一の人物
よく頭が回り守とのコンボは誰も止められない
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